お好み焼きを作る時に「薄力粉」が無い場合「強力粉」でも代用できるのを知っていますか?
「薄力粉」と「強力粉」は性質が違います。その違いを理解して調理すれば「強力粉」でもおいしいお好み焼きが作ることができますよ。
今回は「強力粉」でお好み焼きを作る時の注意点を紹介していきます。
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「強力粉」でお好み焼きを作るとどうなる?
お好み焼きを作る時は便利な「お好み焼き粉」を使っているという方が多いと思います。「お好み焼き粉」は「薄力粉」にだしやベーキングパウダー、調味料などが入った粉のことです。山芋パウダー入りという「お好み焼き粉」もよく見かけますね。
お好み焼きに山芋を入れるとお店で食べるようなフワフワなお好み焼きが家庭でも作れます。でも冷蔵庫に山芋を常備している家庭は少ないのではないでしょうか?
「強力粉」でお好み焼きを作ると山芋なしでもフワフワで美味しいお好み焼きを家庭で作ることができます。それは「強力粉」に含まれるグルテン(タンパク質)の含有量が関係しているのです。
では「強力粉」を使ってお好み焼きを作った場合どのようなお好み焼きができるのでしょうか?「硬いお好み焼きになってしまった。」という人もいれば「薄力粉を使って作るよりもふわふわなお好み焼きが出来た。」という人もいます。このように全く正反対の意見がありました。
なぜこのように意見がふたつに分かれてしまうのでしょうか?今から「薄力粉」と「強力粉」の違いをみていきましょう。
「薄力粉」と「強力粉」の違い
「薄力粉」と「強力粉」の違いを知っていますか?普段それぞれの粉を当たり前のように使い分けていますよね。「
薄力粉」と「強力粉」の違いを分かりやすく表にしてみました。
薄力粉 | 強力粉 | |
使用用途 | お菓子・お好み焼き・天ぷら等 | パン・ピザ等 |
グルテン含有料 | 少ない(6.5~9.0%) | 多い(11.5~13%) |
粘り気 | 少ない | 多い |
粉の粗さ | 細かい | 粗い |
粉の質感 | しっとりしている | さらさらしている |
見た目では見分けがつきにくい「薄力粉」と「強力粉」ですが、その違いは明らかです。少量の粉を手に取って軽く握ってみてください。「薄力粉」は細かくしっとりしているのである程度固まりができます。一方「強力粉」は粗くさらさらしているので固まりはできません。
小麦粉に水を加えて練ることによって粘り気が出ます。これは小麦粉の特徴で、グルテンが多いほど粘り気が強いです。天ぷらやクッキーなどサクッという食感が欲しいときは「薄力粉」を使用しますよね。パンやピザ生地のようにもちもちした食感が欲しい場合はグルテンの含有量の多い「強力粉」を使います。水を加えて捏ねれば捏ねるほど弾力のある生地ができます。
小麦粉にはグリアジンとグルテニンというふたつのたんぱく質が存在します。これらは小麦粉に同量で含まれています。水を加えて捏ねることでこのふたつがグルテンを作りだします。
水を加える量によっても小麦粉の状態は変化します。うどんやパスタなどの麺類を作る時、水は少しずつ加えて捏ねていきます。麺のコシとは小麦粉が作り出す弾力です。小麦粉に水を加えて捏ねることによってできる粘り気と弾力が麺のコシといわれるものです。
水を加えて混ぜすぎるとグルテンが粘りを増していき膨らみが足りなくぼそぼそした美味しくないケーキになっていまします。ケーキを作ったことのある人ならわかりますよね。小麦粉は他の材料と混ぜる前にふるっておきます。これはほかの材料と小麦粉をまざりやすくするためです。軽くまぜるだけでよいのでグルテンができるのも少量に抑えることができます。
次にお好み焼きを作る時に「強力粉」を代用した場合の注意点をみていきます。
「強力粉」で代用してお好み焼きを作るときの注意点
強力粉で代用してお好み焼きを作るときの注意点はいくつかあります。それはグルテンの含有料を理解したうえで、その性質を上手く利用するということです。では順番に注意点をみていきましょう。
「強力粉」に水を加えて混ぜすぎるとグルテンが多くなって粘り気が強くなってしまいます。グルテンが多くなってしまった場合は硬いお好み焼きになってしまいます。混ぜすぎないように注意しましょう。混ぜる時は軽く混ぜるのがコツです。
だし汁を作った場合は冷ましてから加えるようにしてください。グルテンは熱が加わると硬くなる性質があるためです。
お好み焼きで使う小麦粉というのはつなぎの役目をしています。小麦粉が多いと粉っぽいお好み焼きになってしまいます。「強力粉」で代用する場合は普段使っている量よりも少なくすることでグルテンの量を抑えることができます。好みにもよりますが「薄力粉」100gを「強力粉」で代用する場合は60gから80gにするとよいでしょう。またキャベツを多めにすることでベタベタな食感は回避できます。
まとめ
- 「強力粉」を代用することでフワフワなお好み焼きができる
- 「強力粉」の量は「薄力粉」よりも少な目で使用する
- 「強力粉」は「薄力粉」に比べてグルテン(タンパク質)の含有量が多い
- 「強力粉」を代用する時は混ぜすぎない。軽くまぜるのがコツ
- だし汁を作った場合は冷ましてから強力粉に加える
- 「強力粉」を使う時は小麦粉100gに対し60~80gに量を調節する
お好み焼きを作る時は「強力粉」でも代用することができます。山芋を使わなくても「強力粉」を代用することで美味しいお好み焼きを作ることができます。ぜひ一度作ってみてください。