最近では警察官の仕事を追ったテレビ特番が放映されたりしており、より身近に警察官の役割を感じている人も少なくないのではないでしょうか。
検察官もドラマなどではよく聞くけどあまり深い関りがあるとは言えないため、検察官の役割は?職名が似ているけど警察官と検察官の地位の違いは?などの疑問があるのではないでしょうか。
そこで、警察官と検察官の役割やどちらが偉いのかなどまとめてみました。
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警察官の役割とは?警視庁、皇后警察、都道府県警察の違い
警察官の採用には「警察庁」「皇宮警察本部」「都道府県警察」の3つに分かれます。
警察官の多くが都道府県警察に属しており、地方公務員にあたります。
キャリア官僚、キャリア警察官という言葉を一度は聞いたことはあるのではないでしょうか。
キャリア官僚とは国家公務員採用試験に上位で合格し、警察庁に属している警察官のことを指します。
警察官のなかでも人気のある省庁で、優秀な成績を収めているごく一部の警察官がなれます。
皇宮警察本部は天皇皇后両陛下天皇皇后両陛下などの護衛や警備を行う国家公務員です。
警察官のなかでも特殊な警察官ですね。
警察官は高校または四年制大学、短期大学卒業後に各採用試験を合格したのちに警察学校を卒業してから巡査として交番勤務にあたるのが一般的です。
そののち、希望や適性に応じて各部署に進んでいきます。
それぞれ昇任試験があり、巡査、巡査長、巡査部長、警部補、警部と階級が変化します。
都道府県警察は「地域警察」「生活安全」「刑事警察」「交通」「警備」「総務・警務」の部門に分かれています。
いわゆるお巡りさんと呼ばれる交番勤務の警察官は地域警察部門に属しています。
生活安全部門はストーカーや悪徳商法、非行少年などの対応などの生活の安全に密着しています。
刑事警察部門は殺人や強盗、窃盗、薬物などの取り締まりを行い、事情聴取や聞き込みを行って捜査します。
交通部門は主に白バイに乗ってさまざまな交通違反を取り締まります。
警備部門はテロなどを防ぐために国会や駅、空港などの警備を行います。
機動隊も警備部門に属しています。
総務・警務部門は警察組織の裏方役で労働環境、広報、福利厚生などに対して活動を行います。
検察官の役割とは? 検事に検事長に次長検事に・・・
検察官は法律に違反した人の取り調べを行い、起訴をするか否かの判断をします。
検察官と検事も職名が似ているけどその違いは?と疑問があるかもしれません。
検察官のなかでも副検事、検事、検事長、次長検事、検事総長と階級があります。
それら全体を検察官と呼びます。
検察官になるには一般的に司法試験に合格したのち、司法修習を受けて検察庁に採用されます。
そこでまず検事になります。
一方、検察事務官になって司法試験を受けずに検察官になる人がまずなるのが副検事です。
検察官は前述の通り、犯罪者の起訴の判断を行います。
刑事事件について捜査、起訴の判断、裁判所に法の適用の請求、裁判の執行を指揮監督するのが仕事です。
犯罪捜査は警察官、検察官及び警察事務官が行います。
検察官も直接捜査を行うのも仕事でありますが、事件の多さや検察官の人数が限られていることもあり、実際に捜査にあたる大半が警察官になります。
そのため、検察官は被疑者や参考人を取り調べて立証し、起訴をする場合は裁判の執行を指揮監督するのが主な役割となっています。
警察官と検察官のどちらが偉いのか
簡単にまとめると警察官は事件の捜査を行い被疑者の逮捕をします。
検察官はその被疑者を起訴するか否かを決定し、裁判官に正当な法の適用請求を行います。
しかし検察官にも実際に捜査を行い逮捕をする権限を持っています。
また、検察官は警察官を捜査の補助として立たせることも可能で、警察官は基本的には検察官の指揮監督に従う必要があります。
警察官は被疑者の逮捕までしかできませんが、検察官はそれにプラスして有罪判決を出させることもできます。
検察官のなかでも検事総長などは都道府県公安委員会に警察官の懲戒請求を行うこともできます。
警察官と検察官はその職務に就くまでの道のりや職名、職務はほとんど別物です。
しかし検察官が捜査の指揮監督を行えることもあるため、検察官が偉いといえるのかもしれません。
まとめ
・警察官は市民の安全を守っていたり、
白バイや機動隊に属している人などさまざまな仕事、役割があります。
・検察官は被疑者の起訴の判断、裁判官へ有罪判決を出させるのが役割。
・検察官は警察官への指揮・指導を行えます。
別物の職業のどちらが立場が上かとは一概には言えませんが、検察官が警察官をまとめていることもあるので検察官が立場的に上と判断してもいいのかもしれません。