近年ではソシャゲ依存という言葉ができるくらいソシャゲにはまってしまい、勉強や寝食よりもソシャゲを優先してしまう子供が後を絶ちません。
ゲームへの依存と気楽に構えてしまって、不登校に至ったり家族間のコミュニケーションがとれなくなったりと深刻な状況に陥る場合もあります。
なぜ子供がソシャゲにはまってしまうのか、またどういった対応が適切なのか考えてみましょう。
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ソシャゲには子供の心を飽きさせない工夫がある
ソシャゲは中毒性と依存性が非常に高いといわれています。
ソシャゲは無料でできるものも多いため、子供でも気軽に手に取れてしまいます。
無料だからこそ消費者に飽きられないような工夫がされています。
定期的に行われるメンテナンスやアップデートで飽きずに、より快適なゲーム環境が整います。
昔のゲームはクリアしたら終わりというのが当たり前でしたが、ソシャゲは終わりが見えないというのも特徴です。
だからこそ「飽きたら終わり」ということがなく、放置すると深刻化することが多いのです。
また、これも昔のゲームにはない特徴ですが、友人などと対面していなくてもチームプレイが可能なためソシャゲをやることで仲のいい友人と常にコミュニケーションが図れます。
例え見ず知らずの人であってもソシャゲ内で出会った気の合う人と仲良くなることも可能です。
対面して人との関係を築くより、確実に共通の話題のなかに入れて対面しなくても一緒に遊べてしまうソシャゲは人間関係においてコスパがいいともいえます。
現実で報われない努力はソシャゲで報われる
勉強を頑張ったり、親の手伝いをしたり、よりよい友人関係を築こうとしたり、現実ではさまざまな努力を強いられる場面が多々あります。
しかし勉強を頑張っても成績は伸びない。
親の手伝いをしても当たり前だと褒められない。
友人関係に努力しても友人ができなかったりいじめにあう。
現実では努力が結果に見合わない場面も多々あります。
しかしソシャゲは課金を重ねたり長時間のプレイをすれば、よい功績や装備が手に入り、そのソシャゲ内の人が羨みます。
簡単な努力で結果や優越感を得ることができます。
成功体験が現実より簡単に手に入ってしまうことで中毒性が増します。
試験結果などはすぐに結果が見えるものですが、例えいい成績であっても将来に目標がなかったりすればただの数字としか見えないのかもしれません。
現実ではありえない世界に入れる
現実でもさまざまな職業がありますが、非科学的なものや反社会的なものにはなれません。
しかしソシャゲでは魔法使いや剣士、悪党にでもなれてしまいます。
憧れるけど自分では絶対なれないであろう立場に、簡単な努力や運で体験できてしまうのはやはり中毒性が高いです。
いじめにあっていたり、成績がよくなかったり、運動神経が悪かったり、現実ではさまざまなコンプレックスや葛藤など感じる場面が一度はなかったでしょうか?
ソシャゲではその現実を無視して仲間と遊べて、成績も関係ない、運動神経が悪くても敵を倒せる。
ソシャゲが発展するたびに、よりリアルに感覚や快感を手に入れることができます。
何十年にも及びさまざまな努力を要しても成功するかもわからない現実より、現実よりも小さい努力と運で成功できる、または失敗しても他のものにすぐに手を出せてしまうソシャゲの方が楽しいのです。
子供がソシャゲにはまってしまったときの対応
ソシャゲ依存と初めて聞いたときに怖い、深刻だと思う人は多くはないと思います。
しかしソシャゲ依存に陥って食事を忘れて餓死に至ったり、課金をするために家族の財布からお金を盗んだり、筋力が衰えて骨粗しょう症になったりといった人が現実に存在します。
上記で述べてきたように子供の心を惹きつけて離さない工夫がソシャゲにはあるのです。
幼いうちから努力をしなくてもいい、小さな努力だけでいい結果が得られると体験してしまうことで大人になってからも影響が多く出てきます。
ソシャゲにはまる子供で多いのは自己肯定感が低かったり他に目を向ける場所がない場合が多いようです。
そのため、まずは周囲の大人がなぜその子供がソシャゲにはまってしまったのかとい根本的な理由を理解することが大切です。
理解した上で子供本人の無理のない範囲で時間制限を設けたり、運動や勉強を一緒にやったりということが必要です。
またカウンセリングや精神科、心療内科にかかるなどの医療的ケアを頼っても間違いではありません。
自己肯定感を養うのは簡単ではありません。
専門家を通して子供のケアを行うのも必要になってくる場合もあります。
まとめ
・ソシャゲは依存性と中毒性が高い。
・「現実にはありえない世界」は現実で生きている分、憧れてしまう。
・なぜソシャゲにはまってしまうのか。子供個人の心理を理解することが大切。
現代のソシャゲ依存の怖いところは、インターネット社会が当たり前になっている現代の子供とインターネットがそこまで浸透していない時代の親の関係性もあるかと思います。
五感を通してソシャゲの世界に入れるバーチャル・リアリティも今後発展していくかと思います。
大人が理解できていない世界なのに、子供はそれを当たり前のように知っていて手に取れてしまいます。
そのためより一層ソシャゲ依存という課題については考えて行く必要があります。