駅前とかで歌を歌ってたり、パフォーマンスをしている人っていますよね。そういった方の手前に箱とか帽子とかにチップを入れていく「投げ銭ライブ」。またはライブなどで決まった金額のチケットを買うのではなく、観客が値段を決めてお金を支払うタイプのものもあります。この場合はウェイターなどが観客からお金を集めて回ったりすることもあるようです。つまり投げ銭ライブのお金は、パフォーマーの価値を観客が決めて支払うもの、観客からパフォーマーに対して与える自由な善意の気持ちこそが「投げ銭ライブ」なのです。

 

今回はこの投げ銭ライブの一般的な相場と近代における投げ銭ライブの多様化について考えてみました。スマートフォンの普及で爆発的にヒット、今では当たり前になったSNS、配信アプリって考えてみたら投げ銭ライブに通づるものがあるんです。

投げ銭ライブの相場って?

駅前のパフォーマーに対しチップを渡してる人みたことありませんか?あれっていくらほど払っているのでしょう?また好きなアーティストが投げ銭ライブのを行なう場合、チケットの金額がわからない分いくら程度支払うのが適切なのか、不透明な分分からないですよね。パターン別に解説します。

 

  1. ストリートライブに対する投げ銭の相場

ストリートパフォーマーの場合、ほとんどが一般人などのアマチュア、インディーズが多いでしょう。パフォーマーもそれだけで生活をつないでるわけではなく、1人でも多くの人に自分の想いを届けたいことから行なっていると思います。一般的には硬貨を入れる人がほとんど。某テレビ番組のアンケートでは100円が一番多かったようです、たしかにそれ以下の金額は支払いにくいかな、という方は100円が一番払いやすいでしょう。続いて2位が1000円。感動した場合に支払う金額として適切でしょう、CDまでは買えないけど私はあなたのパフォーマンスにこれだけ感動しましたよ、という気持ちは表しやすい金額ですね。それ以下は3位50円、4位10円、5位500円と続いています。

 

  1. ライブハウスで行われる投げ銭ライブの相場

チケットがない分、どれくらいを支払うべきなのか難しいところですよね。これも相場でいうとだいたい1000円程度、もしパフォーマーのコアなファンなら通常のチケット代、もしくはそのライブハウスので同じようなパフォーマーのチケット代を参考にすると良いでしょう。ただ5000円以上はかなり払っているかなと思います。多くても3000円くらいではないでしょうか。

 

一口に「投げ銭」と言ってもあまり低価格過ぎない支払いをしているのが日本人かもしれませんね。シチュエーション問わず、あくまで気持ちを表すものなので、自分の感動の度合いによって支払うと良いでしょう。

SNSにおける「いいね」


 

さて、近年もはや「1人1SNS」くらいに当たり前になってきたSNS。Facebook、Twitter、instagramなどに共通するものは投稿に対してコメントやいいねなどリアクションができること。閲覧者の気持ちを投稿者が受け取れるようになっています。実はこの「いいね」が投げ銭システムに似ている部分です。お金は発生しませんが、閲覧者が投稿者に対して気持ちを1いいねとして渡している点が似ています。

 

このいいねの数が投げ銭だとしたらフォロワーは観客、ファンの数になります。ここが多ければ多いほど注目度は高くなりますし、今やSNS上での有名人も出てきているほどです。今ストリートでパフォーマンスをするよりはるかにSNSへ投稿しいいねを稼ぐ方が簡単で注目されやすい世の中になっています。

 

イチナナ、TikTokが投げ銭ライブ化?

 

SNSの投稿が楽だしいいねもフォロワーも増やしやすいとは言えど、実際歌ったり踊ったりパフォーマンスをアピールするにはこれまでのSNSはどこか不十分ですね。ここ数年でSNSもさらに進化し、動画を廃止、さらにはライブ配信機能でリアルタイムに演者と観客が繋がれるようになりました。

 

これに代表されるのが台湾発の「イチナナ」、中国発の「TikTok」。両方とも今年度、日本でも爆発的ヒット、テレビでも多くCMが放映されていますよね。それぞれちょっとした違いがあります。

 

  1. イチナナ

ライブ配信アプリ。若者中心に流行。配信者はライブ配信ができ、コメントなどで閲覧者とのコミュニケーションが可能。視聴回数に制限がなく無料で使える。配信者の規定は13歳以上(22時〜翌朝5時の配信は18歳以上のみが可能)。ギフト制度があり、課金をすれば閲覧者が配信者に対してギフトを送れ、配信者のランキングや報酬に加担することができる。

 

  1. TikTok

15秒から1分程度のショートムービーをBGMに合わせて投稿するもの。ライブ配信ではなく、撮影した動画を編集して投稿するところがイチナナと違うところ。流行している「タグ」に沿った投稿がフォロワーやいいねの数を増やす秘訣。特に年齢制限はなく、アカウント登録を電話番号やGoogleアカウントなどで行えば投稿も友達機能なども使える。イチナナと違い、課金制度はなく、お金に関するやりとりは今のところない。

 

二つの大きな違いは「ライブ配信」と「課金制度」ですね。どちらもできるのがイチナナ、できないのがTikTokです。手頃に始められたり友人同士でフォローし合えるのは両方ですが、イチナナの方が課金制度があるので投げ銭ライブに通づるものが大きいのではないでしょうか。

まとめ

・投げ銭ライブの相場はだいたい1000円程度。

・SNSにおける「いいね」が誰でも簡単に無料でできる投げ銭のようなものになっている。

・イチナナやTikTokを代表する動画配信アプリでのパフォーマンスが投げ銭ライブ化。

・TikTokは配信、閲覧ともに無料だがイチナナは課金制度があり、ギフトとして配信者に送れる点がかなり投げ銭ライブに似ている。

 

これからの時代、ストリートパフォーマンスと並行して誰でも簡単にできる動画配信アプリからスターが誕生する時代になりそうですね。そのうちバーチャルだったり、ARなど駆使した時代になってくるのではないでしょうか。

おすすめの記事