ロストバゲージとは、飛行機に乗る直前に空港のカウンターで預けた荷物が、航空会社によって紛失してしまうことや、紛失した荷物のことを指します。目的地の空港に到着した後、ターンテーブルに自分の荷物が出てこないこと、これがロストバゲージです。

 

私も帰省で飛行機をよく利用しますが、今まで一度もロストバゲージに遭遇したことはありません。むしろ、お土産などを大きなビニール袋に入れてひとまとめにしてくれるなど、荷物を丁寧に扱ってくれている印象を受けます。

 

なるべくならロストバゲージに遭遇したくないものですが、いつどこで起こるかわからないものです。そこで、ロストバゲージの発生する原因をよく把握したうえで、4つの対策方法を考えてみました。

ロストバゲージの遭遇確率

 

ロストバゲージに代表される荷物のトラブルは、乗客1000人に約5、6人の割合で起きていると言われています。トラブルの内訳として、ディレイドバゲージ(遅延)が77%、16%が損傷、完全紛失が7%(2500人に1人くらい)です。

 

この数値を見ると、何らかの荷物のトラブルに巻き込まれる可能性は0.5~0.6%です。意外と高いと思われたのではないでしょうか。ちなみに、ロストバゲージが世界一少ない空港は関西国際空港。東京国際空港(羽田)や成田国際空港、中部国際空港も10位以内にランクインしています。日本の空港は、世界に誇れるサービスを維持しているのですね。

 

では、ロストバゲージに遭遇する確率が高いのはいつ、どこなのでしょうか?そう、日本ではなく、海外旅行をするときなのです。

ロストバゲージの原因

 

 

なぜロストバゲージが起こってしまうのでしょうか?主な原因を一つ一つ紐解いていきましょう。

 

・原因① ディレイドバゲージ(遅延)

ディレイドバゲージは、空港での荷物の積み込みが遅れたことにより、予定の飛行機に間に合わなかったことが原因で起こります。予定していた飛行機に荷物が載っていませんので、これもロストバゲージの一種に含まれますが、この場合は時間的な遅れがあっても手元に届く確率は高くなります。

 

・原因② 手荷物タグ(クレームタグ)の発行ミス

カウンターに荷物を預けると、行先や搭乗便の書かれた手荷物タグが発行されます。ところが、この手荷物タグの情報が間違っていると、自分の荷物が違う行先に送られてしまうことになります。これはスタッフの人為的ミスということになりますが、どんなに気をつけていても人間が作業している以上、起こりうることなのです。

 

 

・原因③ 乗り継ぎ時の積み込みミス

乗り継ぎを行う空港での荷物の下ろし忘れや、積み込み忘れなどが原因で起こります。ロストバゲージが起こる原因としては、空港での積み込み忘れや積み込み間違いが最も多いようです。こちらも航空会社側の人為的ミスですが、こればかりは自らが気をつけていてもどうしようもないことかもしれません。

 

原因④ 他の乗客の取り間違い

まさかそんなことは…と思うかもしれませんが、他の人がターンテーブルで回ってきた自分のスーツケースを持って行ってしまうという、実際にある話です。自分のスーツケースとよく似た色・形など、ついうっかり持って行ってしまったということは確かに起こりえます。このケースは被害に遭うだけではなく、自分が間違えてしまう可能性もあるので気をつけたいところです。

ロストバゲージの発生原因から考える4つの対策

 

 

ロストバゲージの発生原因をしっかりと理解したうえで、それぞれの対策を挙げていきます。

 

・対策① ディレイドバゲージに対しては「早めに手荷物を預ける」

荷物を預ける手続きが遅れると、飛行機への積み込みが間に合わず空港に手荷物が取り残されることがあります。日本ではまずないかもしれませんが、海外発の場合は特に余裕をもって空港に到着することを心がけましょう。

 

・対策② 手荷物タグの発行ミスに対しては「すぐに確認」

荷物を預けた際に手荷物タグを受け取ったら、記載された目的地が合っているかその場ですぐに確認することをオススメします。その時点で間違いに気づくことができれば、ロストバゲージを防止することができます。また、カウンタースタッフがタグを荷物にしっかりとつけたかどうか、目を光らせておきましょう。

 

・対策③ 乗り継ぎ時の積み込みミスに対しては「余計なタグは外す」

なかなか対策が取りづらいですが、混乱やミスの元となる過去のタグは必ず取っておいた方が良いです。以前のタグなどが残っていると、スタッフの人為的ミスを誘発することになりますので、余計なタグはすべて外しておきましょう。そうすることで、スタッフの正確な仕分けを助けることになります。

また、航空会社を複数利用した場合、責任の押し付け合いになって結局どこからも補償を受けられないことがまれにあります。なるべく航空会社を統一することで、そのようなことは避けられます。

 

・対策④ 他の乗客の取り間違いに対しては「荷物に目印をつける」

スーツケースは似たようなものが非常に多いので、他人と荷物の見分けがつくように目印をつけると、取り違い防止に役立ちます。特に、黒やシルバーのものは多いので要注意です。また、荷物にネームタグをつけることも有効です。可能であれば、素材の違うネームタグを2つつけておくと安心です。

まとめ

・ロストバゲージは海外旅行で起こることが多い

・ロストバゲージの主な原因は「積み込みの遅延」「タグの発行ミス」「乗り継ぎ時の積み込みミス」「他の乗客の取り間違い」

・ロストバゲージの対策は、「早めに預ける」「すぐにタグを確認」「余計なタグは外す」「目印をつける」

 

運悪くロストバゲージに遭遇したときのために、海外旅行保険の加入や貴重品の機内持ち込み、スーツケースの写真撮影などの対策もとっておくと安心です。

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