2010年からサービスを開始したインスタグラム。

日本でもあっという間に広まり、アクティブユーザーが2000万人を突破しました。

そこから生まれた「インスタ映え」という言葉をご存知でしょうか?

2017年にユーキャン新語・流行語大賞で年間大賞を受賞したこの言葉は、インスタグラムに投稿した写真の写りが良く、映えている状態を指すものです。

このブームにより、食べ物を始めとした多くのものが「インスタ映え」としてメディアで特集されるようになりました。

お店としてはお客さんも増え万々歳、と言いたいところですが、最近ある問題が話題になっています。

それは、インスタ映えを気にするあまり食べ物を注文したはいいものの、撮影を終了したら捨ててしまうという人が増えているということです。

何故そんなにインスタ映えに命をかける人が増えたのか。

その原因について、「インスタ映えじゃなくてインスタ蠅だろ!」と思っている過激派の私なりに考えてみました。

インスタグラムは「特別」という意識

現在はアップデートにより変更されましたが、インスタグラムは最初、写真が1枚しか投稿できないようになっていました。

そのためどこかに遊びに行った、何かを食べたというとき、写真を厳選する意識が他のSNSよりも強かったのです。

そうして投稿が並んだアカウントは、現実世界よりほんの少し素敵な世界になります。

それをより美化したいという思いから「インスタ映え」が生まれたのだと私は思います。

多くの人から憧れられたい!という呪い

インスタグラムだけではありませんが、SNSを利用している人のほとんどが承認欲求を持っていると思います。

例えば私の場合はTwitterですね。

渾身のネタツイートが多くの人から「いいね」されると、自分は面白いと思ってもらえたんだ、と嬉しく思います。

徐々にその思いが強くなり、何としてでも「いいね」を稼ぎ、多くの人に認められたいという状態になったときに、そういったことが起こってしまうのではないでしょうか。

食べ物を注文して食べずに捨てる以外にも、多くの友達がいるように見せたいため、「リア充代行サービス」を利用して自分の生活を華やかに演出している人もいるそうです。

承認欲求は当たり前の感情ですが、行き過ぎるのは考えものです。

自分でうっとりしたい人が使うインスタグラム

芸能人のアカウントなどによくあるのですが、投稿してある写真が全て同じ色のフィルターで加工されているものがあります。

ありがちなのはピンクですね。

本当にありがちなのでもうそんなアカウントがそこらじゅうにゴロゴロあります。

投稿されているものがファッション、食べ物、風景など様々でも、色の大部分を揃えられています。

つまり統一感を演出しているのです。

他人から認められたい、というだけでなく、自己満足からくる感情だと思います。

これも先ほどと同じく、適度な思いならば当然のことなのですが…。

メディアの飲食店の宣伝としてのインスタの取り扱い方

インスタグラムが流行するまでは、テレビや雑誌では味を紹介するものが多かったように思いませんか?

ですが最近は、「インスタ映えする食べ物」を取り扱う傾向が多いように感じます。

見た目重視ということですね。

これってどうなのでしょうか。

昔からおしゃれなカフェ特集のようなものはありましたが、ここまで写真写りだけを強調するものではなかったと思います。

もちろんお店側がインスタ映えを意識している面はあると思いますが、メディアがまず見た目、次に味という形の紹介をすることについて、私は疑問を持たずにはいられません。

飲食店の方々は心をこめて調理をしています。

インスタ映えというワードを使うことによって分かりやすく宣伝になるのは重々承知ですが、まずはそこを強調すべきだと思うのです。

まとめ


  1. インスタグラムは最初投稿が1枚だけだったので特別意識があった。
  2. 「いいね」をたくさん貰いたいという承認欲求。
  3. 統一感のあるアカウントを作り自己満足したいという思い。
  4. 「インスタ映え」を助長するようなメディアのあり方。

以上が私の考える、インスタ映えを気にしすぎる人が増えた原因です。

自分の世界を少し美化したい、という思いは本当に共感できるのですが…。

食べ物を捨ててまで自分をステキに演出したいという思いはさっぱり分かりません。

インスタの投稿としてはステキでも、人間的は全くステキじゃないです!

本当に充実した自分の世界の一部を切り取るからこそ、価値があるのだと思います。

ぜひ「インスタ蠅」にならないよう、適度な「インスタ映え」を心がけましょう。

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