「無問題」という単語はしばしば目にしますが話し言葉として使っている場面ってなかなか聞きませんね。

「問題ない」を「無問題」と言っているのでしょうか?

適切な読み方や由来、使い方を調べてみましたのでご紹介します。

「無問題」の読み方と意味とは

「無問題」は「ムモンダイ」と読まず、「モウマンタイ」という読み方が正しいです。

Wikipediaやgoo国語辞書、はてなキーワードなどでも「ムモンダイ」ではなく「モウマンタイ」と表記されています。

「モウマンタイ」というのは広東語で「問題ない」という意味です。

日本語なら「問題ない」「大丈夫」、英語なら「no problem」とほぼ同義です。

無問題の意義素は「不安や気がかりを抱くことはない」「問題や不安、心配はない」「支障があっても意に介さない」などの表現があります。

類語としては「心配無用」「大船に乗ったつもりでいる」「どういうことはない」「憂いがない」「安心できる」「不都合はない」「気にならない」「安全性に異常もしくは問題はない」「案ずるに及ばない」「心配ない」「危なくない」「安全」「なんともない」「不都合はない」「平気」「構わない」などが挙げられます。

無問題の言葉の由来はどこから?広東語が語源なの?

インターネットで「無問題の例文」と検索しても「無問題」を使った例文は出ないかと思います。

「問題ない」の例文がたくさん出てきますね。

その理由としては「無問題」は前述したように広東語です。

有名なお笑い芸人が出演した映画のタイトルで「無問題」という言葉が日本中で知れ渡り、日本でも使われるようになったかと考えられます。

そのため、一般的には日本語として「無問題」を使うことはかしこまった場などではないかと思います。

また、実際の広東語では「問題」と書かれますが、日本にはこの書き方ができないため「無問題」と書かれています。

また、「」という字は標準的な中国の漢字ではなく、広東語の方言だそうです。

そもそも「無問題」が広東語、いわゆる中国における方言なため新聞などでは一般的には「無問題」とは書かれないようです。

日本でいうなら例えば東北地方などの方言が強い場所でも、新聞などで方言を書かないのと同じですね。

また、中国の標準語として「無問題」を表現するときは「没問題」と書くそうで、発音

も異なります。

日本語と中国の単語には共通するものはさまざまあります。

しかし同じ単語でも日本語と中国語では意味するものや用法が異なっている場合が多数あります。

例えば「手紙」は中国語では「トイレットペーパー」、「汽車」は「自動車」、「人間」は「世間やこの世」、「新聞」は「ニュース」を指します。

「無問題」の場合、日本語でも中国語でも意味や用法に違いがありません。

そのため日本でも日本語のように浸透しているのかと思われます。

しかし、正しい日本語ではないので基本的には「無問題」を新聞や論文などでは用いらないと考えられます。

無問題という言葉の正しい使い方

日本でも「無問題(ムモンダイ)」と使っている場面は稀に見ることがありますね。

そういった場合、「これは無問題ですか?」と尋ねる言い方をしていることはほとんどないように見受けられます。

「これは無問題です」と返答していることが多いのではないでしょうか?

人に何かを尋ねる際にはできる限り適切な日本語で丁寧な言語を使うことで、齟齬が生じずに済むためあまり使うことがないのかと思います。

また、日本語で「無問題」を表現するときは「問題ない」「問題ありません」「問題ございませんでしょうか?」「問題はありませんか?」など立場や場面に合わせてこのような言い回しがありますね。

やはりフランクな場面以外では「無問題」ということはあまりないのかと思います。

しかし「問題ない」という表現も二重否定になるのでビジネスシーンなどではスマートではないという意見もあるようです。

そのため「結構です」という言い回しが使われるので、日本では「無問題」も「問題ない」という言葉も衰退していくのかなと感じます。

まとめ

・「無問題」は「モウマンタイ」と読む。

・日本語ではなく広東語、中国語の方言。

・広東語でも日本語でも「問題ない」など問題や不安がない状態を表現している。

単語として「無問題」は知っていましたが、書くことも聞くこともあまりない単語だなと感じていました。

しかしよく調べてみると広東語なのですね。

一般的に「問題ない」という表現方法はどこでもしていますが、「無問題」と表現をしない理由が知れました。

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