ツツジは4~5月の春先から花がついてきます。
学校帰りに友達と蜜を飲んだ経験はありませんか?
甘くてほんのりツツジの爽やかな味がして懐かしいです。
ツツジの花をジャムや漬物にして食べる地域もあるようです。
そんな青春の味であるツツジですが、実が毒があるという噂が。
本当に毒はあるの?あるならどんな症状が出るの?などの疑問を調べてみましたのでご紹介します。
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ツツジに毒はあるの?飲んだ時の症状は?
「レンゲツツジ」「キレンゲツツジ」という品種に毒性があるようです。
この画像がレンゲツツジになります。
朱色で小ぶりのツツジなので見分けがつきやすいですね。
キレンゲツツジはレンゲツツジが淡いレモンイエローのような色合いになったものです。
レンゲツツジ・キレンゲツツジには花から根に至るまでグラヤノトキシン類という毒性の成分があります。
レンゲツツジ・キレンゲツツジの蜜などを飲んで、ひどい場合は嘔吐や下痢、血圧低下、けいれん、酩酊状態、呼吸困難、神経麻痺などの症状が出るようです。
また、症状があらわれるのは蜜を口にした直後ではなく、数時間後に発症することが多いようです。
そのため、軽い吐き気で収まる場合もあるので毒性のあるツツジを口にしてしまったせいで症状があらわれたと気付かない可能性もあ
ります。
グラヤノトキシン類の毒は回復が早いことが特徴です。
適切な処置をすることで、後遺症もなく24
時間以内に回復するようです。
症状があらわれたらすぐに病院へ行って診察・処置を受けてください。
グラヤノトキシン類に効果的な薬もあるので、命を落とす危険性はほとんどありません。
しかし動物も毒性のあるツツジを口にすることで中毒症状があらわれる可能性があります。
身体が小さな分、症状が重くなってしまう恐れがあるのでレンゲツツジには近寄らせないようにしてください。
毒性のあるツツジとないツツジの見分け方
毒性のあるツツジの代表はレンゲツツジやキレンゲツツジですが、これら以外にも3~4種類ほど毒性があるツツジがあります。
毒性のあるツツジはある程度見分けがつくのでご紹介します。
毒性のあるツツジは無毒のツツジに比べ葉が細長い、葉の数が少なめ、花の先端が細く尖っている、サツキのように枝を別けていることが判断材料になります。
無毒のツツジは蜜を飲んでも問題ありませんが、毒性のあるツツジは中毒症状にも個人差がありひどくなる場合もあるので避けましょう。
見分けがつかないときは飲まないようにしてください。
レンゲツツジのはちみつについて
近年、東京都内に住む60代女性で、トルコ産のはちみつを摂取して30分後に呼吸困難、視覚異常、酩酊状態といった症状があらわれたそうです。
調べてみるとレンゲツツジの蜜毒による中毒症状だったようです。
日本産のはちみつは高いので外国産のはちみつを購入している人も多いのではないでしょうか。
全ての外国産のはちみつが危険なわけではありませんが、食品安全委員会は2010年に「トルコ黒海沿岸産のはちみつはグラヤノトキシン類を含んでいる可能性があるため摂取しないように」といった勧告を出しています。
過去にも数件、トルコ産のはちみつで中毒症状が出た例があるようです。
また、日本の養蜂家はレンゲツツジの咲いている場所や開花時期にははちみつを採らないとの対応をとっています。
つつじの花は鑑賞して楽しむ
レンゲツツジは公園や人が通る山道などでも生息しています。
毒性があるからといって人里離れたところに咲いているわけではありません。
色鮮やかな美しい見た目から、鑑賞目的でレンゲツツジは人気なため、街中で咲いていることも珍しくありません。
レンゲツツジは花粉を吸い込んだり、葉などが口に入るだけでも中毒症状があらわれる場合があるので基本的には一切触らないのが安全ですね。
そのため、花は鑑賞して楽しむ程度に留めておくのが安全策です。
街中で花は日々管理されているわけではないのでほこりや花粉、黄砂などの影響を受けている場合もあります。
アレルギーがある場合は毒性があるなしに関わらず、アレルギー症状があらわれる恐れもあるので大変危険です。
まとめ
・レンゲツツジなど一部のツツジには毒性があります。
・命に関わらなくても中毒症状が重いことも…。
・花は愛でる程度が安全。
昔、祖父母に「ツツジは蜜が飲める」と教えられて飲んでいた時期がありましたが、幸いに毒性のあるツツジに当たったことがありません。
街中に当たり前のように咲いている花にも毒性があるので、安易に手を出してしまうのは危険ですね。
その他アレルギー症状がある場合もあるので基本的にはどんな花も愛でて楽しみましょう。