花椒と山椒の違いは?味や使い方も違うの?
みなさまは山椒と花椒の違いはご存知ですか?
山椒といえばうなぎや七味唐辛子が定番ですが、花椒はあんまり出番がないような…?
名前はそっくりですが味や風味に違いはあるのでしょうか?
山椒と花椒は同じ植物なの?どの料理にどちらを使うのが正しいのかなども併せて調べてみました。
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山椒とは 味や使い方はどうなの?
山椒は日本のミカン科サンショウ属の落葉低木にできる実で、6月ころに青い実を収穫します。
山椒の使用部分は葉(木の芽)、花(花山椒)、実(実山椒)、果皮(粉山椒)です。
うなぎや七味唐辛子に使われているのは果皮の部分です。
山椒にはビタミンやミネラル類が豊富です。
ビタミンB群、E、カルシウム、鉄分、食物繊維、シトロネラール、ジペンテン、フェランドレン、サンショオール、リモネン、ゲラニオールといった成分が有含されています。
また、内臓機能を高め、胃腸の健康を維持する働き、発汗作用、生活習慣病予防、抗うつ効果、代謝を促す作用があります。
大量に山椒を摂取すると酩酊状態になるという報告があります。
適切な摂取量は決められていないそうですが、山椒の実を50粒ほど食べると酩酊状態になったという事例があります。
山椒は薬味や調味料でしか使わないと思っていましたが、立派なおかずにもなるようです。
山椒の実を佃煮や塩漬けなどにするとおいしいそうです。
山椒を収穫したときは10分ほど下茹でしたあとに密閉容器やジップロックに入れておくと3~4か月は冷凍保存が可能です。
小枝は食べられないので下茹でする前に取り除きますが軸と実、葉などは食べられます。
粉山椒を作りたい時は実を電子レンジで中まで乾燥させます。
小枝やごみを取り除いてすり鉢ですり潰せば香り豊かな粉山椒が出来上がります。
花椒とは 味や使い方はどうなの?
花椒は中国のミカン科サンショウ属の落葉低木にできる実の果皮を乾燥させたものです。
同じミカン科サンショウ属ですが、山椒とは別の植物になります。
日本の山椒の場合は果皮だけでなく葉や花、実も活用されますが、花椒の場合は果皮のみを使います。
花椒は胃腸の調子を整える、精神安定効果、消炎・鎮痛作用、ホルモンバランスを整える働きがあります。
日本以外では花椒を漢方薬としても使用されています。
花椒は食品だけではなく、フレグランスや虫よけとしても活用されています。
海外のブランドのフレグランスには頻繁に使われており、シチュアンペッパーという名称が使われています。
虫よけとしては花椒をひとつまみ米びつなどに入れておくと虫が湧かないようです。
ハエやアリに対して効果があるそうです。
山椒と花椒の味や使い方の違い
山椒は日本料理、花椒は中華料理に使うというのがわかりやすい違いですね。
山椒はうなぎや焼き鳥、お吸い物の風味付け、レバーや煮魚の臭い消しに使われることが多いです。
最近では山椒をたっぷりと使った山椒ソースが人気なようです。
山椒ソースは焼いた魚や炒めた肉にかけると絶品だそうです。
鼻を通るような爽やかな香りが特徴的で、淡白な白身魚の味を引き立ててくれますね。
花椒が使われる有名料理といえば麻婆豆腐と中華唐揚げですね。
中華料理には四川料理以外にも雲南料理、貴州料理、西北料理などさまざまな特色があります。
花椒は麻婆豆腐や唐揚げ以外に煮込み料理や炒め物、蒸し料理などさまざまな料理に使われています。
中華料理、特に四川料理のスパイスとして欠かせないのが花椒です。
花椒は麻婆豆腐でも感じる「しびれ」「辛味」が特徴的。
レモンのような爽やかな香りが食欲をそそります。
麻婆豆腐はにおいだけでも非常に美味しそうに感じますが、それは花椒の香りからもきています。
中華料理には「麻」の字がつく料理が多数ありますが、これは「痺れる」という意味があり、花椒のことを指しています。
花椒は料理に混ぜて使うよりも出来上がったものに粉花椒をかけたり、花椒のタレをかけたりと後付けすることが多いようです。
まとめ
・山椒は日本料理、花椒は中華料理に使用する。
・山椒は臭い消しにも効果的なほど爽やかな香りが豊かでパンチのある辛味はない。
・花椒は痺れを伴うパンチのある辛味が特徴的。
写真を見ると山椒も花椒もそっくりで見分けがつきませんが、使う部位や使い方、味は全然違いますね。
家庭で日本料理を作るとき、うなぎや焼き鳥の風味付け以外では山椒を使うことが全然ありませんでしたが、山椒をメインにしたソースなども流行っているんですね。