プリンは好きですか?

私は大好きです!

 

レストランやカフェで食べられる、子どもからも大人からも人気のスイーツです。

冷たくてこれからの時期、ぴったりですね。

考えただけで食べたくなってきます。

レストランでは、プリンアラモードというメニューで、フルーツと一緒に出てくる、ちょっと豪華なプリンもあります。

 

あれ、そういえばプリンアラモードのアラモードって、どういう意味なんでしょうか?

ア・ラ・モードという表記の時もありますよね。

どういう意味なのか、由来を調べてみました。

プリンアラモードのアラモードはフランス語が由来

まず英語で調べてみました。

アラモードは “alamode” と書きますが「アイスクリームなどを添えた」という意味です。そしてこれも英語起源ではなくて、フランス語から英語に伝わった言葉なんですね。

次はフランス語で調べてみますと “a la mode” と書いて、少し古風な意味で「最新流行の」とか「洗礼された」という言葉になります。

 

アラモードという言葉が料理に使われるようになった歴史はけっこう古く、ラ・ヴァレンヌというシェフによる “Le cuisinier françois”(和訳名は『フランスの料理人』)という著書からです。1651年の料理レシピ本です。

 

1651年というとフランスは中世で、太陽王と呼ばれたルイ十四世の即位する、フランス王朝最盛期を迎える頃ですね。

このころのフランス料理は宮廷料理として盛んでした。

 

ラ・ヴァレンヌは、フランス料理がそれまで受けていた、イタリア料理の影響を離れ、洗礼された伝統料理に近づけようとしたわけですね。

この頃からア・ラ・モードという言葉は「最新流行」とか「洗礼された」という意味で、料理にも使われるようになります。

プリンアラモードは実は日本生まれなんです!

語源はフランス語でしたが、意外なことに「プリンアラモード」という料理は、日本生まれです。

中世フランスからぐっと進んで、第二次世界大戦終結後、1945年まで進みます。

終戦から7年間、横浜にあるホテルニューグランドのコーヒーハウス「ザ・カフェ」は、アメリカから駐留していたGHQに接収されていました。

つまりこのころのホテルニューグランドは、アメリカ合衆国の所有になっていたわけです。

 

その頃、ホテル内の舞踏場ではアメリカの最新映画が上映されるほど、外国文化になじんでいました。

アメリカ軍の将校や夫人、家族たちは、ホテルに宿泊しています。

つまり出す料理も、アメリカ人の口に合うようにする必要があったわけです。

アメリカ人は日本人よりも、かなりボリュームのある食事をしますし、デザートだって小さなもの一つだけお皿に乗せたぐらいでは、満足してもらえません。

 

有名なお菓子の料理学校の教科書をいただけたので、当時の料理長は勉強しました。アドバイスをもらったりしながら、考えました。

そこで、アイスやアメリカから送られてきた果物の缶詰なども組み合わせて、プリンアラモードが誕生しました。

普通のデザート用のお皿では収まらず、コルトンディッシュという特殊な器(本当はニシンの酢漬けなどを盛るオードブル用のガラスのお皿)に盛られました。

その今までにない見た目から、プリンアラモードと命名されたわけです。

フルーツいっぱいボリューム満点な、豪華なデザートになりました。

当時のホテルのパティシエたちの苦労がうかがえますね。

現在は日本中でプリンアラモードが食べられる

戦後からまた進んで、現代です。

今では日本中のレストランに、プリンアラモードが広まっています。

時にはプリン・ア・ラ・モードなどとも表記されますが、フランス語由来だからですね。

 

盛り付け方は、そのお店のパティシエの腕前によります。

基本的にはフルーツがカラフルにガラスの器に盛り付けられ、プリンが乗った華やかなデザートというのが、共通認識のようですね。時にはバニラアイスや生クリームも添えられます。

現在もホテルニューグランドのザ・カフェで、元祖プリンアラモードをいただくこともできます。

日本生まれのプリンアラモード、いろんなお店で食べ比べてみるのも、楽しそうです。

まとめ

  1. アラモードはフランス語が由来で、アメリカ経由で日本に伝わった
  2. プリンアラモードは日本生まれのデザートで、米軍将校たちをもてなしたのが始まり。
  3. 現在は日本中でプリンアラモードが食べられるほど、定着した。

 

豪華な見た目を裏切らない、華やかな由来ですね。

料理や世界の歴史に思いをはせると、感慨深いです。

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