釜玉うどんはうどんを提供しているチェーン店でもメジャーに見られますが、地獄炊きというものはご存知でしょうか?

釜玉うどんは讃岐うどんの一種ですが、地獄炊きは長崎市の郷土料理だそうです。

 

釜玉うどんと地獄炊きとはいったいどんな料理なのでしょうか?

味の違い、具材や麺の違いなどをあわせてご紹介します。

 

釜玉うどんとは 讃岐うどんとはどう違うのか?

 

釜玉うどんは讃岐うどんの一種で、茹でたてのうどんに生卵を絡めて生醤油などをかけて食べます。

「釜玉」とは、茹で上げたあとに冷水で締めていない状態のうどんを意味する「釜上げ」と「玉子」の合成語です。

 

讃岐うどんは香川県特産のうどんで、現在では日本全国で代表格と呼ばれるうどんですね。

うどんそのものも香川県発祥とされ、うどんの消費量も全国一位。

今ではうどんを提供するチェーン店では一般的ですが、具材をセルフ方式にして客が選ぶという独自のスタイルをつくりました。

 

讃岐うどんの伝統的なつくり方は夏は小麦粉に塩1に対し水3、冬は塩1に対し水6という独自の割合があります。

他の地域のうどんに句食べて水分量が多いのが特徴的です。

小麦粉に塩水を加えたらまずは手でこね、団子状にまとめたらビニールなどをかぶせて両足で踏み続けます。

足で踏むことで讃岐うどん特有のツヤや力強いコシが生まれます。

 

讃岐うどんの出汁は「かけだし」「ぶっかけだし」「つけだし」「醤油」の4種類が基本です。

このなかでもかけだしはいわゆる普通のうどんのつゆで、いりこで出汁をとっています。

うどんの量に対して出汁の量は少なめにしているのも特徴です。

 

ぶっかけだしは通常より少ないうどんに対して、濃い目のつゆをぶっかけて食べます。

みりんや砂糖で甘味を出してるのが特徴的です。

 

つけだしは釜上げうどんやざるうどんに添えられる出汁です。

濃い目の味付けで、そばやつけ麺のように出汁にうどんを浸して食べます。

 

釜揚げうどんといえば醤油ですが、20㏄ほどとごく少量をかけるのが基本です。

出汁や甘味を加えた生醤油・だし醤油を使います。

 

出汁を見てもわかるかと思いますが、讃岐うどんは麺が主役となっています。

しかし出汁を飲み干すのが讃岐うどんの流儀です。

そのため出汁の量が少ないんですね。

セルフ方式で出汁を客自らかける際も、残さない量をかけることが大切です。

 

地獄炊きとは何か? 五島うどんを茹でる郷土料理が地獄炊き

 

乾麺の五島うどんを茹で、焼いたトビウオからとったアゴ出汁と醤油、みりんでつくったつゆに浸けて食べたり、卵と生醤油をかけて食べる郷土料理です。

五島うどんは讃岐うどんと稲庭うどんに並ぶ日本三大うどんともいわれます。

長崎県五島列島で千年以上もの歴史を持っています。

 

地獄炊きは五島うどんを鉄鍋から直接すくって食べていきます。

鉄鍋のなかでぐつぐつと煮立っているさまが地獄に似ていることから地獄炊きと名前がつけられました。

五島うどんは真っ白で細い麺が特徴的で、鉄鍋のなかで湯に浸っている状態でもコシが強く煮崩れしにくいです。

もちもちとした噛み応えがありながら、なめらかなのど越しをしているため、飲み会後のシメとしても人気の高いです。

 

五島うどんは小麦粉と水、海塩を混ぜ合わせ、讃岐うどんのように生地を足で踏んで伸ばします。

その後、五島列島の特産である食用の椿油を塗布しながら、棒状の生地を2本の箸にかけて引き延ばしては束ねるという作業を繰り返し行います。

ひも状の細い麺にしてから「むろ」という木箱のなかで熟成、乾燥をすることで五島うどんは完成します。

五島列島は晩秋から春にかけて乾燥した冷たい北西風が吹き下ろすのでうどんを乾燥に適した気候をしています。

まとめ

 

 

・釜玉うどんは讃岐うどんの一種で、茹でたてのうどんに生卵を絡めて生醤油などをかけて食べる。

・讃岐うどんの伝統的なつくり方は夏は小麦粉に塩1に対し水3、冬は塩1に対し水6という独自の割合。

・地獄炊きは五島うどんを鉄鍋のなかで煮立たせ、アゴ出汁をベースにしたつゆに浸して食べる。

・五島うどんは食用の椿油を塗布しながら、棒状の生地を2本の箸にかけて引き延ばしては束ねるという作業を繰り返し行うい、熟成と乾燥を経て完成。

 

テレビ番組で地獄炊きが紹介されていたことで全国的に名が広がり、比較的一般的な讃岐うどんと味や製法は何が違うの?と疑問に思った人も多かったのではないでしょうか。

うどんと一括りにいっても、製法はまったくの別物ですね。

地域柄か食べ方もまったく異なりますね。

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