みなさんはラクダを見たことがありますか?
動物園以外では滅多に見ることのないラクダのこと、私たちはあまりよく知りませんよね。
何を食べるのか?どれくらい食べるのか?背中のコブには何が詰まっているのか?
ラクダの体の秘密を、少し詳しく調べてみましょう。
Table of Contents
本当のラクダの姿とは?
ラクダというと、どんな姿を想像しますか?
あなたの想像するラクダ、背中のコブは1つ?2つ?
コブが2つのフタコブラクダを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
絵本やアニメなどでしかラクダを見ない私たちには、フタコブラクダのイメージが強いですよね。
ですが実は、野生のフタコブラクダはとってもレア。
全世界で1000頭程度しかいないため、2002年には絶滅危惧種に指定されたのだとか。
家畜のフタコブラクダもいますが、全世界にいるラクダの10%程度だそう。
私たちのイメージとは違い、とても希少だったのですね。
コブが1つのヒトコブラクダはすでに絶滅していて、家畜種しかいないようです。
ラクダは何を食べて生きている?
ラクダがいる場所は、主に砂漠。
ステップ地帯と呼ばれる乾燥した地域にも生息しています。
ヒトコブラクダは主にインドやインダス川流域、イランなどの西アジア、アラビア半島、北・東アフリカで見られます。
フタコブラクダは中国の北西部とモンゴルを中心に分布。
乾いた土地にいるというイメージは、間違いないようですね。
そんな過酷な土地に住む動物のせいか、ラクダは何でも食べます。
普段は豆やトウモロコシ、草を食べているようです。
動物園にいるラクダは、にんじんや芋などの野菜や固形のエサを食べています。
ですが砂漠に出たときは、サボテンも食べるのだとか。
トゲが口の中に刺さって痛そう!と思いませんか?
ですがラクダの口の中はトゲで怪我をしないよう、ゴムのような作りになっているそうです。
またラクダは、植物性のものなら何でも食べることができます。
アシで出来た家の壁や屋根も食べてしまうとか…
壁がラクダに食べられるなんて…ちょっと怖いと思いですね。[
ラクダのコブの中には何が入っている?
ラクダは過酷な砂漠で生き延びていくための体を持っています。
何も食べなくても、10日間くらいなら生き延びられるそうです。
その秘密は、ラクダの特徴でもあるあのコブ。
あのコブの中には、脂肪が詰まっています。
砂漠に出て食べ物が食べられないときは、その脂肪をエネルギーに変えるのです。
長い間食べずにいるとコブの脂肪も少なくなり、コブはしぼんで垂れ下がってしまうのだとか。
栄養を補給すると、コブももとに戻ります。
でもなぜ背中の1部分だけに脂肪が盛り上がっているのでしょうか?
それはやっぱり、砂漠で生きていくため。
コブは、砂漠の強い日光から体を守る断熱材の役目もします。
栄養を貯めこめて熱から体を守る、一石二鳥ですね。
ラクダの唾は臭いって本当?
私はエジプトでラクダに乗ったことがありますが、最初は怖くて近寄れませんでした。
それは、ある噂を聞いていたから。
「ラクダは機嫌が悪いと唾を吐き、その唾はとても臭く、体を洗っても1ヶ月は取れない」というもの。
「体を洗っても1ヶ月はニオイが消えない」というのは大げさなようですが、とても臭いのは事実のようです。
それは、ラクダは反芻をするから。
反芻をする動物と言えば、牛を思い浮かべる人も多いと思います。
ラクダも同じです。
栄養価の低い植物を食べても、その栄養をしっかり吸収できるようになっています。
ラクダが威嚇するときに吐き出す唾は、この反芻物だったりすることも。
あまり想像したくはありませんが…人間で言えば吐瀉物ですよね。
そんなものを吐きつけられたら、臭いに決まっています!
ラクダに近寄るときは彼らを驚かせたり怒らせたりしないよう、慎重になってくださいね。
まとめ
・生存しているラクダのほとんどはヒトコブラクダ
・ラクダは植物性のものなら何でも食べる
・コブの中身は脂肪、食べることが出来ないときでもエネルギーを確保できる
・唾が臭いのは反芻をするから
ラクダは砂漠でも生きていけるよう、進化した動物です。
あのコブにこんな秘密があったなんて、思いもしませんでしたね。
もしもラクダを見る機会があったら、じっくり観察してみてください。