そろそろ夏も終わり、辛いものを食べて身体を温めたくなる季節が近づいてきました。
そんな時期におススメなのが「かんずり」です。
あまり聞きなれない名称ですが、一体どんなものかご存知でしょうか?
かんずりとはどんな食べ物?
自宅での用途は?
おススメの使い方をあわせて、一体かんずりとはどんなものなのかご紹介します。
かんずりとは?味やカロリーは?
かんずりは唐辛子を天然の海水塩で塩漬けして、雪の上にさらしてアク抜きをし、柚子や米麹などと混ぜ合わせて発酵させた調味料です。
雪の上にさらすとアク抜きだけではなく、甘みを引き出すこともできるそうです。
完成までに4年はかかり、特別豪雪地帯に指定されている新潟県妙高市に伝わる伝統的な調味料です。
かんずりに使用される唐辛子は「S-30」という品種です。
S-30は通常の唐辛子の3倍の大きさがあり、肉厚で栄養素が豊富、辛すぎず甘すぎないのが特徴的です。
また、無農薬栽培されているのもS-30の特徴です。
渋みと爽やかな酸味のある柚子を加えることで、深みがあり独特な風味と爽やかさがある唐辛子の発酵食品となります。
丁寧にアク抜きをされており3年寝かされたかんずりは、ピリッと辛いのに甘みがあり、それでいて後味に清涼感がある不思議な味わいがあります。
長期間熟成されているのでただ辛い・甘いのではなく、あらゆる風味が複雑にまろやかに絡み合っています。
麹が入っているのでなめらかな食感だそうです。
家庭でも自家製のかんずりがつくられています。
家庭によっては味噌を入れることもあり、配分も決まりがないので「家庭の味」が強く出る調味料です。
かんずりは100gあたり100キロカロリーだそうです。
練りわさびが100gあたり265キロカロリー、練りからしが100gあたり315キロカロリー、粒マスタードが100gあたり229キロカロリーになります。
他の調味料に比べると圧倒的に低カロリーですね。
唐辛子を食べると身体の芯から温まるので、ダイエット効果も高そうですね。
また、唐辛子のカプサイシンには血液をさらさらにする作用があるので、血管や心臓病のリスク低下の効果があります。
日常的に食べることで脂肪燃焼・病気のリスクを減らすことができるので健康的です。
かんずりの料理でのおススメの使い方
かんずりは冬は鍋料理に、夏はスタミナ料理に重宝されます。
わさびの代わりに刺身醤油にかんずりを使ったり、からしの代わりに納豆やおでんに入れたり、みそ汁やラーメン、うなぎのかば焼きのアクセントにも使われています。
脂っぽい料理と合わせるとさっぱりと食べられるということで肉料理にも多様されます。
ドレッシングやポン酢、焼肉のたれなどさまざまな調味料に混ぜることで、まろやかな辛味と風味があらわれます。
柚子の爽やかな香りで食欲がそそられます。
かんずりはメインの味付けではなく、名わき役として活躍します。
調味料のアクセントに加えたり、七味唐辛子や一味唐辛子の代わりにかんずりを使ったりします。
マヨネーズや醤油、ケチャップといった調味料とも相性がいいので万能調味料です。
かんずりはトマトとの相性が抜群に良いらしく、トマト系のパスタや肉料理、ピザに混ぜると病みつきになります。
ペスカトーレやペンネアラビアータ、ボンゴレロッソ、ボロネーゼなどのアクセントとしてぜひ使ってみてください。
和洋中、どんな料理にも合いそうですね。
かんずりは調味料としてだけではなく、かんずり漬けという漬物もさまざま販売されています。
山菜やえのき、するめ、柚子の皮などの漬物があるようです。
漬物ならそのままおにぎりの具材や箸休めとして大活躍しそうですね。
クセの強い食材にもかんずりは相性が良いようですね。
まとめ
・かんずりは唐辛子を天然の海水塩で塩漬けして、雪の上にさらしてアク抜きをし、柚子や米麹などと混ぜ合わせて発酵させた調味料。
・かんずりに使用される唐辛子は「S-30」という品種で、通常の唐辛子の3倍の大きさがあり、肉厚で栄養素が豊富、辛すぎず甘すぎないのが特徴。
・かんずりは冬は鍋料理に、夏はスタミナ料理に重宝される。
・かんずりの使い方はオールマイティーで和洋中どんな料理にでも使える。
世界的に見ても唐辛子の発酵食品というのはかなり珍しいようです。
発酵しているからこそ、とうがらしなのにまろやかな口当たり、甘みがあります。
唐辛子の調味料というと「使い道は限られてくるのでは?」「あまり出番はないのでは?」と思われますが、さまざまな調味料と相性抜群。
飽きのこない万能さが特徴的です。