皆さんは多額のお金が必要になったとき、どうしていますか?例えば車買うとき、現金一括でドンっと支払う超リッチな方もいらっしゃいますが、多くの方はローンを組みますよね。そうなったときに考えるのは、総額のうちどれくらいの頭金を支払って、月々いくら返済したら何年で完済できる、といった計算をすることになると思います。

 

当然、返済期間が長くなればなるほど利子が付きますので、誰でも早く返済してしまいたいはず。そのためには、月々支払う額を多く設定すればよいわけですが、家庭の収入がどれくらいあるかによって左右されます。その返済のしかたを誤ると、生活を圧迫することになりかねません。

 

特に人生のうちで最も大きな額のローンとなり得る住宅を購入する場合は、月々の支払いも多くなり返済に困窮する人も少なくないと思われます。ここでは、なぜ住宅ローンでギリギリの生活になってしまうのか、そうなった場合にはどういった対処法があるのか解説していきます。

住宅ローンでギリギリの生活に陥ってしまう理由

理由①:高額な返済金額に対する甘い考え

最近では終身雇用制が崩れつつあるとはいえ、働いていれば給料はもらえる世の中です。正社員であるならば、勤続年数が長くなればなるほど給料がアップしていくケースもあるでしょう。また、ボーナスが支給されるから不足分を補えると考えている場合も要注意です。突然会社の経営が悪化し、ボーナスを減額したりすることになった場合には目も当てられません。今払えそうだから大丈夫、来年はおそらく給料が上がるからなんとかなるだろうと考えて、身の丈に合っていない住宅を買うべきではありません。

 

理由②:返済計画がギリギリの生活水準を目安にしていた

「頭金なしで返済するつもりだった」「貯蓄がないのにもかかわらずローンを組んでしまった」方々も注意が必要です。もちろん頭金無しでも貯蓄が無くてもローンは組めますが、今までになかった出費がのしかかってくるわけなので、お金の使い方や生活習慣を変えていかなければなりません。これを怠ると、貯蓄に頼ることができないため生活に困ることになります。

 

理由③:税金を考慮していなかった

家のローンの返済しか考えていないと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。その代表が固定資産税。この税は土地や家屋、マンションなどの不動産や事業用の設備といった資産を所有している人に課せられる税金です。

固定資産税は、毎年1月1日に決定する固定資産税評価額と標準税率(1.4%)を掛け算して算出します。さらに資産の場所によって、都市計画税(0.3%以下)が上積みされます。

この税金は毎年納めなければならないので、ある程度余裕を持っておかないと税の支払いによって十分な生活ができない事態になってしまいます。

実際に生活苦になってしまったときの対処

 

対処①支出を減らす

すぐにできる対処法としては、支出を減らすことでしょう。外食の回数、娯楽への浪費、ムダにかけている保険料など、削減できるものを徹底的に洗い出して日常生活を見直していきましょう。ただ、これだけでは生活苦を抜け出す決定打にはならないと思われます。

 

対処②収入を増やす

支出を減らすとは逆に、収入を増やす方法も考えてみる必要もあります。当然ながら現状の職場での給与アップはすぐには望めないですから、副業を考えていく必要があります。最近ではパソコン一つでできる仕事をネット経由で受注できますので、そういったシステムを利用してお金を稼ぐのも一つの手です。しかし、本業を抱えている以上は大きな稼ぎは難しいかもしれません。

 

対処③借入先に相談する

ローンの返済ができなくなる原因は、返済金額が多すぎるために生活を圧迫している可能性が高いです。そこで、借入先の金融機関に現在の生活状況を説明し、月々の返済額を減らしてもらうことを考えてみましょう。このときは、必ず利息分だけでも返済するよう心がけ、返済額を増大させないようにしましょう。

また借入先の金融機関などでは、返済期間の延長や返済猶予についてお話を聞いてくれる場合もありますので、まずは相談に行くべきです。

 

対処④専門家に相談する

資金計画を立てたり、経済的な側面から現状を分析したりする「ファイナンシャルプランナー」に相談するのも一つの手です。資産運用やお金の管理のプロなので、これからどうしたらよいかアドバイスをもらってみてはいかがでしょうか。

まとめ

・住宅ローンで生活苦になる理由は「返済に対する甘さ」「生活水準の設定ミス」「税金」

・生活苦になったときにすぐできることは「支出を減らす」「収入を増やす」

・それでも苦しいときは「借入先に相談」「専門家に相談」

 

住宅ローンで生活に困る要因は、自分の生活水準を上回る借入をしてしまったことによるものです。節約すれば何とかなる、ボーナスで一気に返済するという甘い考えは、すぐにでも捨ててしまった方が賢明です。

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