年々新しい言葉が増え続ける日本。それと同時に古い言葉が消えているのもまた事実。そんな新しい言葉を生んでいるのは若者。流行は女子高生が作るのが平成の特徴で、また最近の言葉の多くも女子高生を中心とした若者達です。
ここ数年でグッと使う人が増え、もはや定着化した「あーね」、「あねあね」。何気なくいつのまにか使っている人も多いはず。私もいつのまにか口に出るようになっていました。ある意味相槌のような使い方になってますよね。
本来の「あーね」や「あねあね」の意味はなんでしょう?探ってみました。
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「あーね」と「あねあね」の意味
ざっくりいうと、納得した時や理解した時に出る言葉の「あー、なるぼどね。」を略したもの。若者言葉なので明確な正解はありませんが、多くの人がこの意味で使っていますね。
この意味とは別のいいで九州地方では「あーね」という言葉を「わかったからもういいよ」という少し強めの意味合いで使われていたのだとか。これが関東に伝わる前に「あー、なるほどね」の意味が浸透したと思われます。
「あねあね」に関しても正しい正解はありませんが、「なるほどね」を2回いったようなより強い共感として使われることが多いでしょう。例えるなら、「わかるわかる!」みたいなところでしょう。「うんうん」などの相槌としても使われることも多いようです。
「あーね」と「あねあね」の使い方!
ただどんな会話の中で使われるのかイメージがわかない方もいるでしょう。ここで近頃の若者の会話をのぞいて見ましょう。
・「あーね」
A「このかめらのつかいかたがわからないから教えて〜。」
B「これはここを押すとシャッター切れるよ。」
A「あーね。オッケー。」
こういった具合に使います。「あー、なるほどね。」という使い方ですね。「あーね」と同じような使い方をするものに「それな」があります。こちらも同じように使えます。
A「あの先輩がこんげつでそつぎょうとかさみしいんだけど。」
B「それな。」
ここでのBは「あーね」でも通じるのですが、より真剣で真面目さが出るときに「それな」という若者も多いようです。「それな」も共感を表す言葉。ここが「あーね」になってしまうとちょっと適当な感じが出てしまうため、「それな」を使います。
この「それな」は「それだよな」の略。「それね」でもいいのですがあえて男性的な「〜な」を使うことで強調しています。
では「あねあね」の会話例を見て見ましょう。
A「昨日のドラマの展開まじやばくなかった?」
B「あねあね!あのシーンやばかった!」
このような使い方になります。興奮具合が伝わってくるような共感の意味になります。
ここででてきた「やばい」も含めて若者言葉。一つの単語で多くの感情を表す言葉も少なくありません。いまや使わない人はないかもしれない「やばい」、「うざい」、「まじ」などの言葉。なぜこれほどにも浸透したのでしょうか?
あーね、あねあねのような若者言葉はなぜ広まりやすい?
若者が広がり易い要因としてネットワークが盛んになったこととSNSの爆発的な流行でしょう。若者言葉の代表である「やばい」や「まじ」などはSNSが盛んになる前から定着していましたよね。これは「あーね」などの略語の若者言葉ではなく、昔から使われていた言葉にどんどん意味が足されていった言葉になります。一言に若者言葉と言っても略したものばかりではなく、従来の言葉から意味が派生したものもあります。
意味が多く一言で様々な感情を表すことができるので便利な言葉と本来の意味より短縮し、使いやすく耳に残りやすかったことが若者言葉がこれまでに普及した背景でしょう。
「やばい」は実は江戸時代からあると思われている言葉。本来の意味は「危ない、不都合だ、具合が悪い様子」があります。言葉が生まれた保たんはかつて牢屋の事を「厄場
やくば)」と呼んでおり、牢屋や牢番のことを「やば」と呼ぶようになり、けいようしの「い」をつけて今の形になったのではなかと言われています。また泥棒が「よはい」することから言葉の辺変化で今の形になったという説もあります。
この「やばい」には今や喜怒哀楽全ての感情を表せる単語として今の日本には欠かせない言葉となっています。
「あーね」も同様、一言でさまざまな感情を伝えることができます。理解を示すこともできますし、共感を伝えることもできます。また、「それな」と違い、若干フランクな言い回しのため、相手の話を適度に聞き流せるニュアンスを含んでいるので、意外と活躍する若者言葉になりました。
まとめ
・「あーね」=「―なろほどね」など理解・共感を伝えることができる。
・「あねあね」=「だよねだよね」会話が弾んだ時などに「うん!うん!」として納得を用いて使える言葉。
・若者言葉が浸透しやすいのはTVとSNS
・略語になっていたり、1単語で複数の意味が表現できるため浸透しやすい。
何気なく使っている若者言葉ですが、いまや正しい日本語を必要とされる面接などでも多く見られています。プライベートで多用するのは良いでしょうが、会社などではマナーを必要とする場では使い方を考えるか、使わないようにしましょう。