花火大会や夏祭りの季節になると、浴衣姿の方をよく見かけます。
特に女性ものは色柄が様々で、思わず振り返ってしまうほど艶やかに着こなしている方もちらほら。
私は和装に慣れていないので、昼間に着ているとサウナスーツのように暑く感じてしまいます。涼しげな顔をして着ていらっしゃる方、尊敬します。
さて、浴衣に限らず和装に必須なのが、「肌襦袢」と呼ばれているものです。これは和装において非常に重要な役割を果たしています。
今回は、知っておくと便利な肌襦袢の着方や使い方について、徹底解説します!
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「肌襦袢」ってなんて読むの?
「襦袢」ってなかなか見かけない漢字で、分かりにくいですよね。
これは「はだじゅばん」と読みます。
ネット通販でも様々なものが売っていますが、私は店頭で買うことをおすすめしています。後で詳しく述べますが、種類がいくつかあって、店員さんと相談した方が選びやすいと思うからです。そのときのためにも、覚えておくと便利ですよ!
また、肌襦袢は「肌着」と呼ばれることもあります。
肌襦袢の役割は? 現代で言うとインナーを着るのと同じ!
普段洋服を着るとき、下着の上にインナーを着ることがありますよね。肌襦袢の役割もインナーとほとんど同じです。
・着物に汚れが付くのを防止する。
・汗を吸収する。
・冬は防寒になる。
・滑りやすい生地の長襦袢との間に着ることで、着崩れを防止する。
以上が肌襦袢の役割になります。
たった1枚でこんなにたくさんの役割があるのです!スグレモノですね。
私は悲しいことに汗っかきで、浴衣を着ている時もとても苦労しているため、肌襦袢のありがたさを毎年実感しています。これのおかげで浴衣に汗がつかないので、安心して白地のもの着ることができます。
成人式のときに振袖を着用したのですが、1月に着物を着るのって本当に寒さが厳しく感じられます。ここでもやはり肌襦袢は、保温や保湿の役割を果たしてくれました。
また、長襦袢とは、肌襦袢と着物の間に着用するものを表します。こちらもインナーの役割を果たしているものですが、肌襦袢とは違って袖口や裾などから見えます。そのため色柄にこだわると、より一層おしゃれな着物姿になります。
ただ絹などすべすべした生地でできている場合が多く、直に着ると肌との間で滑り、着崩れを起こしてしまう場合もあります。肌襦袢はそれを防ぐ役割もあるのです。
肌襦袢、ちょっと有能すぎますよね。ありがたや。
肌襦袢の種類はさまざま 夏用も冬用もあります
さて、そんな肌襦袢には種類がいくつかあります。
洋服のインナーでも、夏に冬用のものを着ると暑いし、冬に夏用のものを着ると寒いですよね。
肌襦袢もそれと同じです。
夏に適している素材は、クレープや絽(ろ)などです。どちらも通気性の良い素材のため、熱気をほとんどためこみません。
クレープとは、縮み織りの一種であり、表面にさざ波状の凸凹がある素材のことです。絽とは、薄い絹織物の一種のことで、透き通った見た目をしています。
冬に適している素材はガーゼです。保湿や保温に優れているため、私が成人式で振袖を着用するときはこちらでした。
最も一般的な素材なのは、さらしです。肌触りが良いのが特徴で、年中着ることができます。
クレープや絽、ガーゼも年中着られないこともないのですが、もし一枚だけ買うならば、個人的にはさらしがおすすめです。汗もよく吸ってくれます。
肌襦袢の着方
まず肌襦袢を羽織ったら、衣紋(首の後ろ側)にゆとりをもたせます。
浴衣でも、うなじのあたりがほどよく余裕があると、美しく見えます。それと同じようなイメージです。
着物と同じく左が前になるように着るので、自分にとって右側の紐を左脇から出します。
両方の紐を一度後ろに持っていったら、前で合わせて蝶蝶結びをします。
ポイントは、前を合わせる際にあまりきつくしないこと。ゆったりと余裕を持たせることが、綺麗に着るコツです。
私もいつもぱぱっと着てしまえるため、決して難しくはないです!
まとめ
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肌襦袢の読み方は「はだじゅばん」。「肌着」と言うこともある。
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役割は洋服のインナーと同じ、汗の吸収・保湿や保温に加え、着崩れの防止にもなる。
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素材はクレープ・絽・ガーゼ・さらしなどがあり、季節により最も適したものは異なる。その中でもさらしは最も一般的である。
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肌襦袢を着る際は、前や衣紋をあまりきつくしすぎないで、適度なゆとりをもたせる。
昔と異なり、普段から和装な方はほとんどいないと思います。たまにしか機会がないからこそ、より快適に美しく着こなしたいですよね!
肌襦袢は、そんな私たちの味方になってくれるものです。
是非、上手な着こなしかたを覚えることをおすすめします!