雨上がりの日、アスファルトではない土の道って、無意識に避けて歩きたくなります。
またハイキングや山登りをしていて、陽が当たらない暗い通りを歩くときは注意したほうがいいですよね。
なぜかというとそのような道は、「泥濘」があるからです。
「泥濘」と書いて、何と読むのでしょうか?
この漢字は、「ぬかるみ」と読みます。
なかなか読めないですよね。
今回は、「泥濘」の読み方、意味と例文、由来はあるのかを紹介していきます!
小説をよく読む方、このような難しい漢字ってよく出てきますよね。
そんなとき、止まることなくスラッと読めたら気持ちいいはずです!
この記事を読んで、楽々と難しい漢字を1つ攻略してしまいましょう!
Table of Contents
いくつかある! 読み方をマスターしよう!
まず名詞での読み方は次の通りです。
「ぬかるみ」
「ぬかり」
「でいねい」
「ぬかるみ」と「ぬかり」は訓読みで、「でいねい」は音読みになるんですね。
続いて「泥濘る」と書いて、「ぬか(る)」と読み、動詞としても使うことができます。
泥濘は読み方で意味も微妙に変わってくる!?
「泥濘」と聞くと、イメージするのは簡単ですよね。
でも頭の中の「ぬかるみ」「ぬかり」「でいねい」の絵は同じですが、それぞれを言葉で説明したとき、意味が少し変わってきます。
小説など文学作品を読んでいると、違いはちょっとでも、読み手にとってはかなり影響が出てくるものだと思うんです。
さっそく意味を詳しく見ていきましょう!
「ぬかるみ」は雨や雪が降ったことで、土が泥になり、ぬかるところ。
「ぬかり」はぬかった状態のこと。
「でいねい」はそのまま、ぬかるみ、という意味です。
「ぬかるみ」は場所を指しているのに対して、「ぬかり」は状態を表しているんですね。
では実際に文にしてみると、どのようになるでしょうか?
「車のタイヤが泥濘(ぬかるみ)にはまる。」
これは車のタイヤがはまった所という意味で使えます。
「泥濘路(ぬかりみち)」
そしてこちらは、ぬかるんでいる状態の路という意味で使うことができるんですね。
例文で見ると、どこが強調されているかで、書き手の意図が見えてくるような気がします。
漢字では「泥濘」と書き同じですが、読み方が変わると意味も変わるのは、日本語の面白いところでもあると思います!
ここまでで、読み方と意味はばっちりOKです!
では次から由来について、いっしょに考えてみましょう。
「泥濘」…由来とは何だろう!?
実は「泥濘」と書いて「ぬかるみ」と読む由来は、詳しくはまだ判明されていないようです。
そこで、漢字を1つずつ「泥」と「濘」に分けて、それぞれまた読み方と意味を調べてみることにします。
「泥」の音読みは、「でい」。
訓読みは、「どろ」「ぬかるみ」「ひじ」「なず(む)」です。
意味は、水気を多く含んでいる土、どろ状のもの、などがあります。
「濘」の音読みは「ねい」。
訓読みは、「どろ」「ぬか(る)」「ぬかるみ」となります。
そして意味は、ぬかりやすい場所、ぬかり気味の土地、泥で道がぬかる、小さな流れ、となるようです。
両方を比べて見ると、「どろ」と「ぬかるみ」という2つの共通の意味を含んでいます。
「泥」と「濘」、それぞれ1字で「ぬかるみ」と読めてしまうのに、どうしてくっつけて熟語のようにする必要があったのでしょうか?
もしかしたら、「泥」1字では、「どろ」と「ぬかるみ」を言い分けるのが面倒になるため、「泥濘」として読み方を「ぬかるみ」にしたのかもしれません。
もしくは、「濘」は漢字検定1級に出てくるほど読むのが難しい漢字です。
そのため「泥」の後に付けて「泥濘」とし、読み手に「ぬかるみ」と連想しやすいように配慮したのでしょうか?
考えれば考えるほど漢字というのは、奥が深いと思います。
まとめ
「泥濘」は「ぬかるみ」、「ぬかり」または「でいねい」と読む。
「泥濘る」で「ぬかる」と動詞の活用で読むこともできる。
「ぬかるみ」「ぬかり」「でいねい」は意味がそれぞれ少し異なっている。
「泥濘」の読み方の由来は詳しくはまだ分かっていない。
調べていく過程で、答えがまだ分からないことに、色々と考えを巡らせるのは面白いです。
興味がある方はぜひ、「泥濘」の由来を探ってみてください。
きっと答えと同じくらい面白い発見がたくさんあると思いますよ!