物事をどのようにみるかという表現方法に鳥の目、虫の目、魚の目という表現方法があります。何事にも成功へ導くにはこれらの3つの目を使って物事を見ることが重要だと言われています。

この3つの目は政治や経営で物事を判断する際に用いられる能力です。しかし政治や経営だけでなく私達の日常生活においてもあてはまります。生活していると様々な場面で判断や決断が必要な時があります。その際にこれらの3つの目はとても重要になります。

今から「鳥の目」「虫の目」「魚の目」のそれぞれが持つ意味や由来、使い方を説明していきます。

鳥の目の意味や使い方


「鳥の目」は高いところから俯瞰(ふかん)して見る目という意味です。

「鳥の目」の由来

鳥は獲物を捕らえるために飛びながら高いところから全体を見渡し判断します。「鳥の目」は高いところから全体を見て把握する目に例えられています。目の前にあるものばかり見るのではなく広い視野で判断することが「鳥の目」です。

広い視野とはマクロで見る世界です。全体を見ることによって物事の繋がりやそれぞれの関わりを見る事ができます。

もっとわかりやすく「鳥の目」を例えて説明

本で例えるなら「目次」に当たります。目次を見ることによってこの本が何について書かれているのかを知ることができます。
学校や地域活動においては「年間計画表」です。この表を見ることによって一年間の活動の流れがわかります。
政治に例えるなら「世界と日本の関係や社会、経済情勢等」です。日本だけを見るのではなく広い視野で世界を見れば、日本が今やらなければならないことがわかるでしょう。

「鳥の目」の使い方

  • 全体を把握するには広い視野で見る「鳥の目」が必要だ。
  • 目の前にあるものだけを見るのではなく「鳥の目」になって全体を見て判断するべきだ。
  • 「鳥の目」にならないと問題やそれを改善する情報を得ることは難しいだろう。

虫の目の意味や使い方


「虫の目」は近い距離でさまざまな角度から注意深く見る目という意味です。

「虫の目」の由来

虫の目は複眼です。複眼は小さな個眼が集まってできています。虫の目の複眼のように注意深く物事を見ることによって、より詳しく理解できます。おかれている状況や立場から目の前にある課題や物事の状況をより深く見る目に例えられています。

「鳥の目」とは反対で狭い視野ですが、広い視野では見ることの出来ない分、細かくより深く見るマクロの世界が「虫の目」です。

「虫の目」を例えて説明

本に例えるなら目次に沿って書かれた「本文」です。より詳しくより深く理解することができます。
学校や地域活動においては「行事」です。行事に参加することによって人間関係を築くことができます。また地域の風習や文化をより深く体験し理解することができます。
政治に例えるなら「国民の声」です。よりよい社会を築くためには国民の声を聞くのは必要不可欠です。

「虫の目」の使い方

  • 経営者は時には現場に出て「虫の目」になる必要がある。
  • 「虫の目」になれば今まで見えなかったものを見ることができる。
  • 与えられた課題を「虫の目」で見ることが重要だ。

魚の目の意味や使い方


「魚の目」は「うおのめ」と読みます。世の中の「流れ」を敏感に感じとる目という意味です。

「魚の目」の由来

魚には潮の流れや干潮や満潮を感じ取って行動できる能力を持っています。魚はエサとなるプランクトンが多い寒流から暖流へと移動しているのです。「魚の目」は時代や市場(トレンド)の流れを観察出来る目に例えられています。流行は日々変化しています。テクノロジーでさえも日に日に進化しています。こうした人々の関心がどのように流れていくのかアンテナを張りキャッチできる能力が「魚の目」です。

「魚の目」を例えて説明

本で例えるなら「トレンド文学」です。今後どのような分野が人々の関心を集めるのかを時代の流れから観察することです。
学校においては「新しい取組み」がこれにあたります。学校では英語の授業が新しい取組みですね。
政治に例えるなら福祉サービスや少子化問題等、現在まさに人々から関心を集めているものです。

「魚の目」の使い方

  • 「魚の目」で他より一歩先を進まなければ成功できないだろう。
  • 映画「バックトゥザフューチャー」の製作者はまさに「魚の目」を持っていたと言える。
  • 彼は「魚の目」で時代の流れを察知し新しい商品を開発している。

まとめ

  • 「鳥の目」とは広い視野で全体を見て物事を判断する目。
  • 「虫の目」とは狭い視野で物事を詳しく見てより深く理解する目。
  • 「魚の目」とは時代の流れを見てこれから向かう方向性を決断する能力。

「鳥の目」だけではうわべしか見えず詳細を知ることができません。「虫の目」だけでは全体を見ていないので状況が把握できません。「魚の目」だけでは何をするべきか判断ができません。「鳥の目」「虫の目」「魚の目」これらの3つの目を合わせて使うことによって物事を見極め判断、決断できるのです。成功している人は3つの目を持っています。

何事にも「鳥の目」「虫の目」「魚の目」3つの目で物事を判断し成功できるようになりましょう。

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