鏡をふと見たときに赤い斑点ができていてびっくりした経験がある人もいるのではないでしょうか。

痛みがある場合は「ストレスか疲労かな?」くらいにしか思わない人も多いかと思います。

 

しかしその舌にできる赤い斑点って放置しても大丈夫なのでしょうか?

どんな原因があるのか、その対処法などをご紹介します。

舌にできる赤い斑点の原因

 

舌にできる赤い斑点の原因は「口内炎」「舌炎」「溶連菌感染症」「舌扁桃炎」「咽喉頭異常感症」「有郭乳頭」などが考えられます。

それぞれどんな特徴や原因があるのかご紹介します。

 

「口内炎」は唇や頬粘膜、歯茎、舌などに炎症が起こることを指します。

なんらかが原因でそれらの部分に傷が入り、侵入した細菌が接触することで炎症が起こります。

口のなかは普段粘膜で保護されていますが、免疫力が低下しているなどの理由で保護が弱くなることがあり、口内炎が起こりやすくなります。

口内炎は白い斑点というイメージがあるかもしれませんが、痛みを伴う黒や赤い斑点も口内炎である可能性があります。

 

「舌炎」はその名の通りさまざまな要因によって舌に炎症が起きることを指し、厳密にいうと口内炎に含まれます。

口内炎のような見た目の場合もあれば、舌全体に小さな赤い斑点が痛みを伴って現れる場合もあります。

舌炎は歯で舌を傷つけたり、熱いものを飲食して負った火傷などの外傷での炎症やヘルペスウイルスやエイズウイルスの感染、悪性貧血、鉄欠乏性貧血などの疾患で炎症する場合が考えられます。

ウイルスや貧血などの全身的疾患により舌炎ができている場合は二次感染が起き、さらに複雑な炎症を引き起こす恐れがあります。

その二次感染のなかでハンター・メラー舌炎というものがあります。

最初は舌乳頭が灼熱感を伴う赤い斑点ができますが、徐々に萎縮して赤い平滑舌になります。

 

「溶連菌感染症」はA群β溶血性連鎖球菌が喉や皮膚に感染する病気です。

1年通して発症はいつでもみられますが、喉は12~3月、皮膚は7~9月に多くみられる傾向にあります。

発熱や喉の痛みが特徴で、普通の風邪と違い咳や鼻水はみられません。

喉の痛み、腫れ、扁桃腺の白色化、口蓋の赤い斑点や出血斑、イチゴ舌、全身の発疹といったものが主な症状です。

これらの症状が落ち着くと手足の指先から皮が剥がれてきます。

主に子どもが悩まされる病気ですが、大人もかかることはあります。

 

「舌扁桃炎」は舌扁桃(舌の根元)に炎症が起こり、喉に痛みや違和感、咳、発熱を伴います。

ウイルスや細菌の感染で発症しますが、鼻炎や咽頭炎が悪化することで舌扁桃炎に至ることも多いです。

舌に赤い斑点が起こり、喉の閉鎖感や食べ物が飲み込みにくいといった症状が現れます。

成人女性が発症しやすい傾向にあります。

 

「咽喉頭異常感症」は喉の異物感や違和感、閉鎖感、不快感、舌に赤い斑点が現れます。

ひりひりとした痛みを伴う場合もあります。

原因はいまだはっきりとしていませんが、慢性的なストレスや不安感を抱えている人に多くみられる傾向があります。

 

「有郭乳頭」は舌扁桃に直径2mm前後の白色や赤色のできものが12~16個並列して発生します。

原因は解明されていませんが、病気ではないので特別な治療は必要ありません。

基本的に違和感や痛みはありませんが、風邪などで扁桃腺や喉、舌が炎症しているときに有郭乳頭が痛むこともあります。

また、風邪などで粘膜が炎症しているわけでもないのに強く痛むときは舌乳頭腫瘍やその他悪性・良性含む腫瘍の場合があります。

舌に赤い斑点ができたときの対策

 

赤い斑点で痛みを伴う場合は炎症の可能性が高いです。

刺激物や熱い飲食物を摂取することで炎症が強まる恐れがあるので気を付けましょう。

 

上記のような原因だけではなく、外傷などで味蕾に傷がついて荒れている可能性もあります。

歯と舌が接触したり、熱い飲食物で火傷をしたりといった要因で味蕾は荒れます。

全体的に赤い斑点ができてひりひりとした痛みを伴うことが多いです。

舌は非常に繊細な粘膜であるので舌ブラシのやりすぎ、熱すぎる飲食物、気になって舌をいじってしまうなどの行為を避けると安心です。

まとめ

 


 

・舌にできる赤い斑点の原因は「口内炎」「舌炎」「溶連菌感染症」「舌扁桃炎」「咽喉頭異常感症」「有郭乳頭」などが考えられる。

・外傷などで味蕾が荒れてしまっている場合もある。

・舌は傷付きやすいので舌ブラシのやりすぎも毒になる場合がある。

 

赤い斑点は傷みが伴っている場合も多く、気になってついつい触ってしまったりしてしまいます。

しかし炎症している場合、口腔内が不潔であったり手で触ってしまうことで悪化する恐れがあるので触ったり刺激のある飲食物は避けるなどの対策が大切です。

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