日本から海外に行ったときや、帰国したときに経験するのが「時差ぼけ」です。時差ぼけが起こるのは体内時計のズレが原因と言われていますが、不眠、日中の眠気、頭重感、食欲低下、倦怠感、眼精疲労など症状はさまざまです。ただ、時差ぼけがあっても帰国してからすぐに仕事に行かなくてはいけない…という人もいることでしょう。

 

ところが、帰国してからしばらくしても「夜中に目が覚めて、そのまま朝を迎えてしまう」「夜中寝つけずに、朝から夕方まで寝てしまった」なんて経験はありませんか?「時差ボケなんて自然になるものと思っていたら、いっこうに元に戻らない!」と焦っていませんか?

 

時差ぼけからの回復は、海外に滞在していた時間が長ければ時間がかかると言われています。また個人差も大きく、全く時差ぼけにならない人もいればしばらく引っ張ってしまう人もいるようです。ここでは、時差ぼけが1週間ほど続いて困る人におすすめの対処法をご紹介します!

おススメの対処法は「計画的に太陽光を浴びる」

 

ニューヨークを午後6時(このとき日本は翌朝7時)に出発したとして、13時間のフライトで日本に到着すると、時刻は午後8時。ところが、夜に出発した飛行機の中では太陽光を浴びることができないので、体内時計はニューヨークのままで朝7時となってしまいます。ここで「時差ぼけ」が発生します。

 

1日のリズムは、太陽光による明暗や、出勤・登校時間などの社会生活、食事、運動、睡眠環境などで調整されています。この中で太陽光による影響が最も強力であるため、光の明るさを利用して、体内時計を日本時間に早く同調させるようにすることが時差ぼけ解消のカギとなるのです。

 

そのため、できる限り日中に太陽光に当たって、今が昼であることを体内時計に知らせることが必要となります。それに加えて、食事を摂ったり買い物に行ったりすると、体内時計がリセットされて元の日常生活の時間に合わせやすくなります。ただ、帰国後しばらくは眠気や倦怠感があるので、日中に起きていることは難しいですよね。

 

そこで、急激に体内時計を戻すことをせずに、「計画的に太陽光を浴びる」ことによって徐々に日本時間に合わせていく方法を見ていきましょう。

少しずつ太陽光を浴びる時間をずらす

再びニューヨークの例を挙げると、日本に到着した時刻が午後8時ですが、体内時計はニューヨークのままの午前7時。日本は夜ですが、体は朝なので眠気は全くない状況ですね。なかなか時差ボケが解消しない方は、このまま夜更かしをしてしまって朝方に寝てしまうという生活を繰り返しているのではないでしょうか?

 

そんな人のための対処法が「計画的に太陽光を浴びる」こと。言い換えると、少しずつ光を浴びる時間をずらしていく方法です。

 

まず帰国初日には、体内時計(ニューヨーク)のリセットが起こる午前5~6時(=日本の午後6~7時)に、太陽光や照明を浴びることから始めます。ここで注意すべきことは、日本時間の午前中に太陽光を浴びてしまうと体内時計を大幅に遅らせてしまうことになるので、外出の際は色の濃いサングラスなどを着用して対処した方が良いかと思います。

 

そして2日目には、日本時間の午後3時頃から光を浴びるようにして徐々に前倒しし、体内時計と日本時間の太陽光を浴びるタイミングが近づくようにしていきます。3日目には日本時間の午後0時、4日目には午前9時といった感じで早めていくと、日常生活に近づくイメージができてきますね。

 

ニューヨークは時差が大きいので時間がかかるかもしれませんが、ヨーロッパなどの場合は光を浴びるタイミングをもう少し早めることができると思います。このように、体内時計をリセットさせる働きのある太陽光の浴びる時間を、徐々に日本時間に合わせていくことで時差ぼけを軽くしていくやり方が、私の考えるオススメの方法です。

 

ただし時間のかかる方法なので、帰国後は時間に余裕を持って仕事に臨みたいですね。

 

まとめ

・太陽光の明るさで、体内時計を日本時間に早く同調させることが時差ぼけ解消のカギ

・時差ぼけのおススメの対処法は「計画的に太陽光を浴びる」

・光を浴びるタイミングを徐々に日本時間に合わせていくことで時差ぼけを軽くしていく

 

もし上記の方法を試しても効果がなく、時差ボケの症状が2週間以上も続く場合には医師に相談してみましょう。また、帰国後に時差ボケの症状が数日残ることも考慮して、余裕を持った旅行計画を立てることをおすすめします。

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