ワインからとれる酒石酸という成分をご存知でしょうか?

数年前に朝ドラで酒石酸の生産に関する場面があったので名前だけは知っているという人もいるのではないでしょうか。

 

そんな酒石酸とはいったいどんな使い方をするものなのでしょうか?

安全性や身体にいい効果・効能は期待できるのかなど、酒石酸について調べましたのでご紹介します。

酒石酸とはどんなもの?使い方について

酒石酸はぶどうやレモン、梅干しなどの酸味のある果実に存在する有機化合物、二塩基酸(水素原子を一分子あたり2個持ち、電離して水素イオンになることができる酸)です。

無色透明で、酸味と苦味を持つのがこの成分の特徴です。

 

ワインの樽に溜まる沈殿物からカリウム塩として発見されたため酒石酸という名前がつきました。

ワインの酸味は酒石酸水素カリウムが主成分となっていて、製造時に副産物として酒石酸が大量にとれます。

熟成したワインには結晶化する場合もあり、コルクに付着していたりビンや樽の底に沈んでいます。

 

酒石酸は食品添加物としても用いられており、カリウムやナトリウムと結合させて使われることが多いです。

そうすることで食品の酸味付け、pH調整、膨張剤などに用いられます。

 

また、酒石酸はカリウムやナトリウムと化合させると「ロッシェル塩」となります。

ロッシェル塩は音波を素早く捉える特性を持つため、音波防御レーダーや対潜水艦用の水中聴音機として第二次世界大戦中に用いられていました。

潜水艦や魚雷に対処できる兵器として大きな効果がありました。

 

第二次世界大戦中、軍事目的でワインづくりがされていました。

酒類の行政を扱っていた大蔵省は海軍の求めで、酒石酸の増産を決定しています。

酒石酸を生産する工場のために、酒石酸の生産量が統制されてワイン醸造を緩和し、国をあげてワインづくりを推進しました。

 

酒石酸といっても食品添加物として、用途によって「DL-酒石酸」「L-酒石酸」「DL-酒石酸水素カリウム」「L-酒石酸水素カリウム」「DL-酒石酸ナトリウム」「L-酒石酸ナトリウム」と成分が異なります。

石酸はカリウムやナトリウムと化合させるとロッシェル塩になると前述しましたが、これについては食品添加物として指定されていません。

酒石酸の用途は、現在では食品添加物または医療用への使用に留まっています。

酒石酸の効果・効能

酒石酸はクエン酸やリンゴさんなどと同様に、クエン酸サイクルの働きで酸性物質の分解を促します。

クエン酸はもともと人体に存在する有機酸のひとつで、ブドウ糖を効果的にエネルギーに転換する働きがあります。

疲労物質である乳酸を分解する働きがあることから疲労回復、スタミナの維持といった効果があります。

 

酒石酸もクエン酸サイクルの働きがあることからクエン酸と同様に、疲労回復や免疫力の向上、活性酸素の発生を抑える効果、調整作用があるのではないかという話がありますが、科学的に信頼できるデータはいまだないようです。

 

酒石酸は医薬品にも使われており、睡眠導入剤や脳梗塞・脳内出血の後遺症に伴うめまいの改善などに用いられています。

酒石酸の安全性と危険性

酒石酸は消化・吸収されない物質です。

そのため摂取してもそのまま排出されるか、腸内細菌によって分解されます。

 

酒石酸は毒性や発がん性がないのかというリスクについて示す研究データはないようです。

使用基準も規定されていません。

ただ、もともと食品のなかに存在している物質なため安全性は高いのではないかと考えられます。

 

酒石酸が用いられる医薬品として、不眠症にはゾルピデム酒石酸塩錠という薬がありますが、副作用の報告があります。

肝機能障害、白血球減少、イライラ感、錯乱、興奮、幻覚、中途覚醒、悪心、嘔吐、発疹、過敏症、食欲不振…などさまざまな副作用の報告があります。

医薬品では酒石酸のみでつくられているわけではないですが、酒石酸が用いられている薬を飲むことでリスクが考えられます。

 

脳梗塞・脳内出血の後遺症に伴うめまいの改善などに用いられているインフェンプジル酒石酸塩という薬では副作用の報告はないようです。

まとめ


 

・酒石酸は食品の酸味付け、pH調整、膨張剤として用いられる食品添加物。

・戦時中には兵器にも酒石酸が使われていた。

・安全性や危険性を示す研究データがないけれど、もともと食品のなかにあった成分なので安全性に問題はないと考えられる。

・医薬品として酒石酸が用いられている場合、なんらかの副作用が出る恐れがある。

 

適切に酒石酸を摂る場合には安全性には問題はないのではないかと考えられます。

ワインのなかで酒石酸の結晶を眺めるファンもいるそうです。

医薬品として使用する場合は医療機関に相談した上で使用をすることが大切ですが、ワインに含まれている酒石酸で、毒性などの危険性の報告はないので安心していいかと思います。

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