みなさんは野菜を切るとき、繊維や方向を意識して切っていますか?
私はけっこう「切れていればいいや…」というかんじで、特に細かく決めていないんですよね。
でも料理というのは奥が深く、実は調理方法によって、野菜の繊維を見て切り方を変えたほうがいいんです。
それは切る向きを変えることによって、食べたときの味や食感が変わってくるからです。
そこで野菜の繊維について、調理方法による切り方の違い、3種類の野菜の切り方を紹介していきます!
今は健康ブームで、野菜をたくさん使ったレシピを紹介している料理本も次々出てきていますよね。
野菜の切り方がマスターできたら料理の腕も上がって、野菜ももっとおいしくいただけると思いますよ!
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野菜の繊維とは
よく「野菜には食物繊維がたくさん入っている」と聞きますよね。
でもその食物繊維とは目に見えない栄養のことで、ここでいう「繊維」とは違います。
ここでの「繊維」とは見える野菜とそうでないのがありますが、糸状の線みたいなものです。
特にキャベツが分かりやすいと思います。
茎から葉先の方へ伸びている、はっきりと見える細い線がありますよね。
それがキャベツの「繊維」です。
次の章からこの「繊維」の方向は、大切なキーワードになってきます。
切り方の違いって?
たとえば野菜があったら、生のサラダにしようと思ったとします。
もしあなたが野菜のシャキッとした食感、そしてその野菜本来の味(甘みや苦みなど)を味わいたいと思ったら、繊維と同じ方向に切ることをおすすめします。
繊維と同じ向きで切ることで、繊維を壊すことなく、生の野菜のみずみずしさや味がそのままの状態でいただくことができます。
ではもし、今日は野菜のスープを作ろう、となったら切り方はどうなるでしょうか?
スープとなると野菜をやわらかく煮て、味付けも自分好みのものにしたい方もいると思います。
そのようなときは繊維とは逆の方向で、繊維に対して直角に切りましょう。
繊維が断たれることで中の細胞が壊れ、野菜がやわらかくなり、味もしみこみやすくなります。
スープの他には、煮物やカレーでも繊維とは逆方向に切るのがおすすめです。
また野菜の苦みやアクも、この切り方で減らすことができますよ。
切る方向の違いで、その野菜が持っている本来の味は変わりません。
でもその味を料理に生かすかどうかが、野菜を切る方向で変わるということですね。
ここまでで、野菜の繊維と切り方、それによる料理の味への関係が見えてきましたね。
繊維を意識するのは分かりましたが、ではそれぞれの野菜だとどのように切ればいいのでしょうか?
ここからは代表的な野菜3種の切り方を見ていきましょう!
キャベツの繊維の特徴と切る方向
先ほど少し説明しましたが、茎から葉先に向かって線が伸びているのが見えます。
なので茎を下で葉を上にして、縦に切ると繊維と同じ方向に、横に切ると繊維とは直角の方向になります。
同じキャベツの千切りでも、歯ごたえを楽しみたい方は繊維を壊さないよう縦に、やわらかいのが好みの方は繊維を断つ横の切り方がいいですね。
たまねぎの繊維の特徴と切る方向
根っこから上へ向かって繊維が走っています。
こちらも根を下にして縦に切ると繊維に沿うことになり、横に切れば繊維とは逆方向になります。
生のたまねぎを食べる場合は、繊維を壊さない切り方でシャキッとした食感は生かせますが、そのぶん独特の強い辛味も残ってしまいます。
繊維とは直角に切り、水にさらしてからのほうが食べやすいですよ。
私もよくたまねぎを生で食べるのですが、みじん切りにするのもおすすめです。
ツーンとくる辛味がまったくなくなり、でもシャキシャキ感は残っているので、よくそうめんやそばと組み合わせています。
にんじんの繊維の特徴と切る方向
土の中にある野菜は、地上に向かって繊維が走っているので、にんじんなら葉が伸びてくるところへ繊維が向かっています。
スティックサラダのにんじんって縦方向に切られていますよね。
あれは繊維と同じ向きですね。
煮物に入れたいときは横方向に切ると、味がよくしみこみ、やわらかくなります。
野菜の繊維と切り方まとめ
野菜の繊維とは、実際に目で見える糸状の線のようなもの。
繊維に沿って切ると、野菜本来の食感や甘みが残るのでサラダに向く。
繊維とは直角方向に切ると、野菜がやわらかく味がよくしみこむので、スープや煮物に向く。
キャベツなら茎から葉先に向かって、たまねぎなら根っこから上の方向へ、にんじんなら葉が出てくる方向に向かって繊維が伸びている。
栄養がたくさん詰まっていて、体の不調にも効果がある野菜たち。
できるだけ家で調理するようにして、毎日おいしくいただいてくださいね。