海のミルクと称されるかきですが、あまりの美味しさについつい食べすぎてしまうことも…。
冬には美味しいかきが食べられるので食べすぎて腹痛や胃もたれが起こった経験があるという人も少なくないのではないでしょうか。
かきはお腹を壊しやすい?
腹痛や胃もたれの対策はある?
かきにはどんな成分が豊富?
かきを食べるときに胃腸を守って美味しく食べられる方法をご紹介します。
かきを食べすぎて腹痛や胃もたれ?原因や対策法は?
かきは栄養素豊富で積極的に食べていきたいのは確かなのですが、食べすぎは腹痛や胃もたれになることも…。
かきを食べすぎたことで腹痛や胃もたれになる原因としてはノロウイルス、腸炎ブビリオが考えらます。
ノロウイルスは胃もたれ、腹痛、嘔吐、下痢、悪寒、38度前後の発熱。
腸炎ブビリオは腹痛、下痢、嘔吐、発熱。
これらにかかるのは食べるぎたせいではなく、食べすぎることによってノロウイルスや腸炎ビブリオを持ったかきにあたってしまう確率が増えるという意味です。
誰しも安全にかきを食べたいものです。
かきをスーパーなどで購入するときは「生食用」を選ぶといいですね。
生食用・加熱用は鮮度の問題ではなく、保健所が指定した良質なプランクトンがいる海域でとれたかきを滅菌洗浄するため2~3日断食させます。
加熱用は海域は特に指定されていないので腹痛や胃もたれを引き起こす可能性があるプランクトンに汚染されていることもあるのです。
生食用は身が痩せてしまって栄養価も低下していますが、生食用を食べるのがより安全です。
加熱用は絶対に生食しないでください。
前述の通り、かきには亜鉛も豊富に含まれているのですが成人男女の1日に摂取したい亜鉛量は13mgなのですが、これはかき5個程度にあたります。
厚生省が定めている上限は30mgなので12個前後にあたりますね。
というのも普通に食べている分には問題ないのですが、亜鉛の過剰摂取は急性亜鉛中毒や免疫力低下、コレステロールや糖代謝の異常、白血球の減少、貧血といった症状がでる恐れがあります。
かきの栄養素
かきはビタミンA、B群、E、カルシウム、亜鉛、ミネラル類、タウリン、グリコーゲンが豊富に含まれています。
滋養強壮作用が強いので栄養食としてぴったりな食材です。
かきに含まれるたんぱく質はすべて必須アミノ酸(体内で合成されないため食物から補給しなければいけないアミノ酸)で、すべての非必須アミノ酸(体内で合成できるアミノ酸)が含まれます。
ビタミンの「ビタ」は「生命」と「活力」という意味合いがあり、その名の通り生命維持に必要不可欠な栄養素です。
かきに含まれるビタミンには粘膜・皮膚・毛の健康維持や成長促進、疲労回復、造血作用、脂質の代謝、視力向上、動脈硬化や老化を促進させる過酸化脂質の生成抑制、血液をさらさらにする、ホルモン分泌を促すなどの効果があります。
亜鉛やカルシウムもたっぷり含まれているので疲れやすかったり、風邪気味、いらいらしがちといった体質の人はぜひ食べていきたい食材です。
タウリンにはホメオスタシス(細胞を正常な状態で保つ働き)があるため、血圧上昇に対して降下作用、胆汁酸の分泌を促して肝臓の働きを活性化させる、肝細胞の再生促進、細胞膜の安定化などの作用があります。
つまりタウリンには肝機能を高める効果が期待できます。
グリコーゲンを簡単にいうと、ブドウ糖などのエネルギーを一時保存する物質です。
糖質を摂取すると胃と小腸を介して、ブドウ糖に分解されます。
一部は血液のなかを移動して脳や身体を動かすエネルギー源になりますが、余ったものは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
一時保存したあと、再びエネルギー源として使われます。
また、かきの濃厚な風味から察すると「カロリーが高いかも…?」と心配になるかもしれませんが、かき1個あたり10キロカロリー程度と、非常に低カロリー。
栄養豊富で低カロリーとなると風邪を引きやすい冬にはぜひ積極的に食べていきたいですね。
まとめ
・かきはビタミンA、B群、E、カルシウム、亜鉛、ミネラル類、タウリン、グリコーゲンが豊富に含まれている。
・かきを食べすぎたことで腹痛や胃もたれになる原因としてはノロウイルス、腸炎ブビリオが考えらる。
・かきをスーパーなどで購入するときは「生食用」を選ぶ。
冬になると生がきやかきフライを心ゆくまで食べたくなりますね。
最近ではオイスターバーなどもありますが、家でもお酒のお供にかきを食べたくなります。
スーパーで買ってきても中るときは中るので、できるかぎり安全性が高いものを選択したいですね。
やはりそういったときは物足りなくても生食用がおすすめです。