皆さんが電話をかける時、どんなことに気をつけますか?相手に失礼のないような言葉づかいや電話をかける時間、電話の切り方など、顔や態度が見えない分、気を使いますよね。
私は電話よりもメールやLINEを使うことが多いです。なぜなら、話した内容が記録に残るため、後から要件を確認するのに便利だからです。特に日程や個数など、数字に関することは言い間違いや勘違いが発生しやすく、トラブルの元となってしまう可能性があります。ただ、急ぐ用事やすぐにでも伝えたいことがある場合は、やはり電話をかけたほうがいい、むしろかけるべきだと思っています。
ところが、とあるインターネットの投稿で「電話というのは、リアルタイムに相手の時間や行動を拘束・制限するという行為。いきなり電話するのは失礼だし非常識だよ。電話はあくまで2番目の手段なんだよ」という書き込みがあり、物議をかもしました。
最近はコミュニケーションツールも増え、電話でなくても連絡がつくようになりました。しかし世間的に、いきなり電話をかけることが非常識となるのでしょうか?他の人の意見も交えて検証してみました!
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事の発端となった投稿者は、どのような心境で書き込みしたのか?
「いきなり電話は失礼だし非常識」という意見が投稿されたのは、匿名で日記を投稿できる「はてな匿名ダイアリー」。投稿者はもともと人と直接話すのが苦手な上、そもそも電話は「リアルタイムに相手の時間を奪う行為」だとして、次のように訴えていました。
- メールで済むことを電話して、相手を拘束させる
- 何かしながら電話はできないので、必ず相手の手が止まってしまう
- 電話して不在着信を残す行為や、ネットで予約をしたのに電話をかけてくる行為は迷惑
また、「電話のように口頭でのやり取りでは記録にも残らない」とも指摘しています。
一方でその投稿者は、「謝罪や重要な内容のものほど迅速に伝える必要があったり、直接話をしなければならなかったりする場面は確かにある」と、緊急時に電話をかけることを認めてはいます。しかし、そういった場面でもいきなり電話する前にできることを挙げています。
- 必ず電話をする前に要件を別の手段で伝えておくべき。電話はあくまで2番目の手段
- 用があるなら電話の前にまずメールかLINE、チャットで要件を言って欲しい
- どうしても電話したい場合は「〇〇の件で、いつ頃に電話する」と事前に言って欲しい
確かに、電話以外の連絡手段が充実している近年では、こういった意見が出ても不思議ではないでしょう。この投稿を見て、世間の人はどう感じたのでしょうか。
世間一般の意見は常識 or 非常識?
ネット上では、この投稿に対して賛否両論のようで様々な意見が飛び交っています。電話は非常識であることに同意派の意見がこちらです。
- メールで済ませられることが大半である
- 記録が残るから「言った」「言わない」の応戦が起きず、合理的かつ生産性が上がる
- 相手の状況がはっきり分かっていない限り、迷惑になりかねないという点で同意
- 電話を取ってもらえるとか甘えでしかない
一方で、非常識ではないとする否定派の意見は、以下の通り。
- リアルタイムで返答が欲しい案件だから電話する
- どうしても緊急の場合には、メールを見てもらうのを待つなんて余裕はない
- 電話で要件を伝えることで、意見の食い違いがなくなり結果的に早く伝達できる
- 延々と終わらないチャット・メールも迷惑
ただ、反対派の中には、電話をする際に以下の点に注意するという意見もありました。
- 仕事の場合は、相手の状況を考えて始業前・昼休み・終業後の時間帯は避ける
- 電話したら「いまお時間よろしいですか?」って確認をする
非常識にはあたらないが、いきなり電話をすることは失礼であると感じている方もいるようです。
テレビ番組でも特集が組まれ、この投稿に対し「失礼だ」「失礼ではない」をボタンで投票を呼びかけたところ、結果は「失礼だ」が2643票、「失礼じゃない」が23682票と大差がつきました。それぞれに言い分があるようですが、世間一般では「失礼ではない」と考えている方が多いようです。
非常識と考える人は話すことが苦手?
私が注目したのは、この投稿に対して最近の風潮を反映している意見です。
- 社会人としての適応能力がない
- 近年は電話対応の苦手な若者が増えている
- LINEが普及してから電話番号の交換をしなくなった
コミュニケーションをとることが苦手な人にとっては、いきなり電話をして要件を伝えたり、伝えられたりすることに苦痛を感じるのではないでしょうか。投稿者は「人と話すことが苦手である」と自ら発言しています。コミュニケーションに自信がないから、「いきなり電話をかけてくるのは困る」と言っているように聞こえてしまいます。
実際、就職する前の私がそうでした。学生同士ならメールでも全く問題なく、むしろ電話する方が相手に気を使うし、自分に電話がかかってくることも煩わしいと思っていました。
ところが、医療現場で働き始めてから緊急の連絡が多く、メールでやりとりなんてやっているヒマはない状態に立たされた途端、電話で伝える機会が増えました。「生きるか死ぬか」の現場では、メールは使いものにならなかったのです。
つまり、電話なのかメールなのか緊急度合いによって使い分けをする必要があり、「相手がすぐにでも知りたいこと」であるならば、いきなり電話でも常識の範囲内であると考えられます。
まとめ
- 「いきなり電話することは非常識」との見解は、インターネットの投稿によるもの
- 投稿者は人と話すことが苦手であり、電話は「相手の時間を奪う行為」と主張
- 世間一般的には賛否両論だが、否定派が多数
- 緊急度が高いものに関しては、いきなり電話することは非常識ではない
インターネットでなんでも情報が得られる時代になったので、人と話す機会が減ったこともこういった議論がされる一因かもしれません。
電話をかける前に、要件を迅速に伝えられるようまとめてあるか、どれくらい緊急度があるのか、相手が知りたい情報であるのかなどを整理する必要がありますね。