和食に大切な彩り。それに欠かせないのが緑や赤などの緑黄色野菜ですね。
肉じゃがも肉とジャガイモだけじゃ茶色でなんだか味気ないし、見た目も重い…。そこに緑と赤が加わるだけで食卓が明るくなります。

そんな和食の彩りに欠かせない緑が「さやいんげん」。
胡麻和えや天ぷら、おひたしや煮物などあらゆる和食に欠かせない食材になっています。
このいんげん、実ば食べ過ぎもあまり良くないようです。

今回はいんげんの栄養素から紐解いて食べ過ぎがなぜ悪いのか、その対策までをお伝えします。

いんげんの栄養素と役割

いんげんは、洋食よりも和食に多く使われているイメージですが、ファミレスのハンバーグなどの付け合わせに用いられていますよね。
いんげんが肉類の料理の付け合わせになるのは、火を通してもしっかり色が残ること、彩りが鮮やかだということ、そしていんげんの栄養素が理由でしょう。

いんげんは緑黄色野菜に分類され、糖質が低い野菜として知られています。そのためダイエットに向いている野菜とされており、栄養素も豊富。主な栄養素としてはカリウム、鉄、亜鉛などのミネラル類、さらにはビタミン類が含まれています。

美意識が高い女性の間では作り置き常備菜としていんげんメニューを作る人も多いようです。

また、いんげんの食べ方ですが、緑の若いさやのまま食べるさやいんげんと実のインゲン豆があります。インゲン豆は豆類に分類され、ミネラル、カルシウムなどこちらも栄養素が豊富。鉄と亜鉛も含まれているため貧血に良いとされています。

さやいんげんでもインゲン豆でも栄養満点で体に良いものばかり。他の緑黄色野菜に比げ味も濃すぎないため様々な料理の彩りと栄養バランスを加味して調理されています。

食べ過ぎると気持ちが悪くなる?


身体に優しい栄養素がたっぷりあるいんげんですが、食べ過ぎると気持ち悪くなることがあります。

原因はいんげん豆に含まれる「レクチン」という成分です。
レクチンは糖と結びつくことで凝集するタンパク質。人間にとっては、免疫や代謝の機能を働かせる役割があります。
レクチンが完全に悪い物質というわけではないのですが、レクチンの中には有害なものがあるとされています。それは消化しにくく、消化器官に炎症をおこしたり、アレルギーを引き起こす可能性もあるのです。これが原因で気持ち悪くなったり、嘔吐につながることになるわけですね。一種の食中毒のような状態。

生で食べたからといって生肉などと違って危篤状態になる可能性はほとんどありません。ただ、数時間後にひどい吐き気や嘔吐を催す可能性があります。重度になることはなく、多くの人は数時間後に回復するようです。ただお子様などあまり免疫がない人にとっては辛い症状かと思いますので食べ過ぎに注意をしましょう。

いんげんを食べすぎた!対策は?

いんげんを食べ過ぎた時の対策について。
一番はきちんと沸騰調理をすること。これに尽きます。炒め物にする場合も必ず水に十分に浸し、沸騰調理をしたのちに調理に使うようにしましょう。

加熱が足りなかったり、なんだか気持ちが悪いと思った場合は中毒状態に近いので、医師の診断を受けるようにしましょう。危篤状態になることはありませんが、万が一に備え早めの受診をお勧めします。その際にどんなものを口にしたのか、もし食べ物が残っている場合はそれを持参するのも良いでしょう。体内がアレルギー反応を起こしているため無理に薬は飲まずに病院で受診する、有害物質を体外に出すためにも嘔吐の気配があれば無理せず体外へ放出しましょう。

まとめ

  • いんげんは緑黄色野菜に分類され、和洋食の彩りとして料理に加えられることが多い。
  • 糖質が低く、鉄や亜鉛、ミネラルやビタミンが多いため美容や健康に良い。
  • 若いさやのまま食べるさやいんげん、豆のみのインゲン豆共に栄養素が豊富。
  • 一方で「レクチン」という一部有害な要素をふくんでいる。
  • 対策として水に浸し沸騰調理を5〜10分し、レクチンを壊すことが不可欠。
  • 万が一体調が悪くなったら早めに受診をする。

レクチンは全く取らないわけにもいかない栄養素。ただいんげんの場合は含有量が多いため、必ず沸騰調理を忘れないようにしましょう。

おすすめの記事