小学生の算数で一番最初につまずくと言われているもの。それは九九です。
何度も何度も呪文のようにぶつぶつ唱え、先生にテストをされ、必死になって覚えましたよね。
ところが、意外と九九ができない大人が増えているのだそうです。でもそれって本当に困ることなんでしょうか?
今回は今更人には聞きづらい九九のことについて、お伝えしたいと思います。
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九九の計算がそもそもできないのかただ思い出せないのか
大人で九九ができない方には2タイプあります。子供の頃からずっとできない方と、子供の頃はできたけれど、今はできなくなってしまった方です。
後者は要するに「物忘れ」ですね。
一度は理解して出来たことなのですから、それほど困ることはないはずです。私も7の段が苦手で、人からぱっとふられると瞬時に応えることはできないと思います。ワンテンポくらいは置いてしまいます。
しかし少し時間がかかってしまっても、思い出すことができるのならば問題はないと言えるでしょう。
少し大変なのが前者の方かもしれません。
算数から数学へ勉強がステップアップし、それでも九九ができなかったというのは、なかなか不便だったのではないでしょうか。
どうして九九ができないのか
呪文のようにぶつぶつと唱えて覚えた、九九の歌を聞きながら覚えた、さまざまなタイプがあると思いますが、結局は「その意味を理解しているかどうか」だと思います。
例えば2の段で考えてみましょう。
にいちがに、ににんがし、にさんがろく…と、初めて九九を習ったときは、音だけ聞くと数字といまいち繋がらなかったのではないでしょうか。音と数式が自分の中で結びついていなければ、覚えることはできません。
学校の先生の九九のテストだと、どれだけ早く答えを言えるかが重要視されることが多いです。
私はスピードはそれほど問題ではないと思っています。もちろん2×2で10秒以上もかかってしまっては大変ですが、何も反射のように答えを口から出せなくても良いのではないでしょうか。
スピードよりも、「ににんがし」という音と、「2×2=4」という数式が頭の中でピッタリと結びついているのかどうか。これがポイントです。
したがって、九九ができない大人の方は、子供の頃にスピードばかり要求されて、いまいち音と数式を自分の中で結びつけられなかった可能性が高いのです。
どうすれば九九ができるようになる?
とにかく九九を「音としてだけ」認識しないようにすることが大切です。
九九に限らず、意味を理解していないものを覚えることはできません。
スピードを意識せず、数式を見ながら、音と数式が自分の中で一致しているのかどうかを確認しながら進めていきましょう。
また、声に出すことは非常に重要です。音読が大切だというのは学生時代に散々言われていると思いますが、その理由の1つに、自分の声で脳を刺激することによって、より暗記がしやすいというものがあるからです。
九九は本当にできなきゃだめ?
日常生活で九九を使う場面ってあるのでしょうか。掛け算ですら、スーパーの2割引をざっと計算する時にしか使わないのに…と考えてる方もいらっしゃるのでは?
九九を使うか使わないかといえば、ほぼ使わないです。私がいちいち「今は九九を使っている!」と意識していないので、気がついていないだけかもしれませんが。
ですが、問題は九九など、勉学の基本となるものから逃げてしまい、脳みそを使わなくなることだと思うのです。少なくとも九九を覚えようと努力することは、脳みそを十分に働かせることになり、活性化させることができます。
また、「知識欲」や「好奇心」というのは、人間の特権だと私は考えています。何かを知りたいと思って自ら選択し、能動的に行動できるのは、人間だけです。
何かを始めようとするときに身体的に遅すぎることはありますが、脳みそや精神は自分次第で変化させられるのですから、ぜひお時間がある時に練習してみることをおすすめします。
まとめ
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九九ができないというのは、子供の頃からずっとできなかったタイプと、昔はできたけれど今はできないという「物忘れ」の2タイプがある。
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九九ができなかったのは、いかに早く答えを言えるかというスピード教育をされ、自分の中で音と数式をきちんと合致できなかったから。
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数式と音を自分の中で結びつけること、焦らないこと、声に出すことによって、だんだんと理解ができるようになってくる。
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九九は日常生活では使わないかもしれないが、それを覚えようと行動することに意味がある。
たかが九九、されど九九。
覚えなくても困ることはないですが、大人になった今は、テストをしてくる先生だってそばにはいません。ゆっくりと自分のペースで学習してみてはいかがでしょうか?