うま辛いカレーは暑い時期にぴったり。

一度に2日分ほど一気に作れるので忙しいときでも便利ですね。

カレーは保存容器に移すと色移りしてしまいなかなかとれないため、鍋のまま保存している人も多いのではないでしょうか?

鍋に入れっぱなしだと温めるときも楽ですよね。

しかし実際、鍋にカレーを入れっぱなしで保存するのは適しているのでしょうか?

衛生的な保存方法と危険な保存方法をご紹介します。

残ったカレーのいろいろな保存方法

カレーの保存方法といえば「こまめに温めなおすから鍋のまま常温保存派」「粗熱をとってから鍋ごと冷蔵庫へ保存派」「タッパーに移して冷蔵庫または冷凍庫へ保存派」に分かれるかと思います。

我が家では夏は粗熱がとれたら鍋ごと冷蔵庫へ入れて、2日目に食べきらなかったらタッパーに移して冷凍庫へ。

冬はこまめに温めなおして2日目までは常温保存派です。

やはりタッパーへの色移りとにおい移りが嫌で鍋ごと保存をしていました。

しかしこの保存方法は危険なようです…。

鍋ごとカレーを保存するのは危険?  キーワードはウェルシュ菌!

特に夏は常温保存したらすぐ腐ってしまいそうというのはみなさまの意識としてあるかと思います。

しかし、カレーを鍋のまま常温保存する危険性は「ウェルシュ菌」の繁殖がポイントです。

ウェルシュ菌というのは人間や動物の腸内にいる常在菌でもあるし、土の中、海、河川、下水にもいる菌です。

健康な人からの便からも当たり前に検出されるもので、保菌率は食生活や生活環境、年齢などで変わっていきます。

この菌の怖いところは熱に強い芽胞をつくるため、高温でも死滅しません。

多くの菌は熱で死滅する特性がありますが、ウェルシュ菌は違います。

100℃で6時間加熱しても死滅はしないといわれています。

ウェルシュ菌は嫌気性菌のため、カレーなどの中心部は酸素がないためウェルシュ菌の温床になります。

カレーなどがウェルシュ菌の発育に適した温度まで低下すると発芽して急速に増殖します。

肉類や魚介類、野菜を使用した煮込み料理にウェルシュ菌の汚染が高くなります。

ウェルシュ菌に感染する多くの原因が大量の煮込み料理を常温保存した場合が多いようです。

そういったことからカレーを鍋のまま常温保存するとウェルシュ菌が大量発生し、食べてしまうと食中毒を起こす恐れがあります。

ウェルシュ菌の潜伏期間は6~18時間、平均10時間といわれています。

主症状は腹痛や下痢、下腹部の張りなどが見られます。

適切なカレーの保存方法とは ウェルシュ菌の増殖を防げ!

ウェルシュ菌は20~55℃が増殖に適した温度になります。

増殖し始めると8時間程度で食中毒を起こすほど急激に増えますので、1晩鍋のままカレーを常温保存しておくのは危険ですね。

冷蔵庫は3~6度くらいなので冷蔵庫に入れておけばいいかといえばそんなことはありません。

粗熱をとっている間や冷蔵庫で冷やす間、ゆっくりと20~55℃の温度を冷やしていきます。

そのため食中毒を起こさなくてもウェルシュ菌が増えている恐れがあるのです。

大きな鍋のままだとなかなか冷えないので注意が必要ですね。

必要分だけ冷蔵庫に入れておけば大鍋よりも早く冷やすことが可能なので、残りはすぐにタッパーに入れて冷凍保存した方がいいですね。

タッパーの色移り、におい移りが嫌という場合はラップを敷いておけば全然変わりますね。

解凍するときはふつふつとなるまで温めましょう。

食中毒の原因はウェルシュ菌だけではないです。

多くの菌は60℃以上で死滅するのでカレー全体をまんべんなく温めることが大切です。

レンジの場合は温まる部分にむらができるのであまり適していません。

また、ウェルシュ菌は空気を嫌うので温めるときによくかき混ぜることも大切です。

発芽していないウェルシュ菌を死滅させるために、高温になるまでかき混ぜながら鍋であたためることが大切です。

前述しましたが、ウェルシュ菌は多くの食材で汚染する可能性があります。

みそ汁や煮物などもカレーと同じ保存方法をした方が安心です。

まとめ

・鍋のまま常温保存するとウェルシュ菌の温床になる。

・ウェルシュ菌は100℃で6時間加熱しても死滅しないので一度増殖すると食中毒を起こす恐れが高い。

・必要量以外は冷凍庫で急激に冷やすと安心。

上記でも書きましたが我が家のカレー保存方法はかなり危険でした。

夏はなんだかカレーを食べたくなることが多いので今後はもっと保存方法に気を遣っていこうと思います。

食中毒を起こす恐れがある菌はウェルシュ菌だけではないので夏の料理の保存は冷蔵庫もしくは冷凍庫が基本ですね。

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