夏はトマトが美味しい季節。
細菌ではいろいろな品種のトマトが出回っていて、フルーツのような甘いトマトもありサラダやスープなどの料理だけではなく、そのまま食べておやつとしてもぴったり。
栄養豊富なため離乳食にも大活躍。
そんなトマトですが、食べすぎると腹痛・下痢の原因になることも…。
その原因は「実はアレルギーなのでは…?」という懸念もあります。
トマトはアレルギーの原因は?
どういう症状でアレルギーと判断できる?
トマトで起こる腹痛・下痢についてご紹介します。
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トマトアレルギーの症状
トマトアレルギーを発症すると、唇や喉、口腔内が腫れたり痛痒くなったりといった症状が出ます。
重症化することで蕁麻疹、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、気管支ぜんそくの発作などの症状が出てきます。
重度の人であるとごくまれにショック症状が出ることも…。
腹痛や下痢があったり、唇や喉、口腔内がピリピリ、チクチクと痛いなと思ったらトマトアレルギーを疑った方がいいですね。
トマトを摂取した数分から1時間以内に腹痛・下痢などが起こった場合はトマトアレルギーを疑います。
トマトは水分が非常に多いため「水分のせいで下痢なのかな?」「お腹が冷えたかな?」と判断しがちですが、トマトを食べると必ず腹痛や下痢が起こるという人は注意が必要です。
トマトアレルギーの原因
トマトアレルギーの原因は「口腔アレルギー症候群」と「仮性アレルゲン」の2つが考えられます。
「口腔アレルギー症候群(OAS)」は花粉症を引き起こすたんぱく質とトマトのたんぱく質であるプロフィリン、ペクチン、エステラーゼの構造が一部共通していることが起因となります。
トマトを口に含んだときに「この構造は花粉」を身体が判断してしまい、トマトでアレルギー反応を起こしてしまいます。
つまり、口腔アレルギー症候群によって症状が出る人は、トマトと交差抗原性のあるスギまたはヒノキの花粉症にかかっているはずです。
しかし交差抗原性のあるものに対して必ずアレルギーを必ず発症するわけではありません。
「仮性アレルゲン」はトマトに含まれるセロトニン、ヒスタミン、アセチルコリン、サリチル酸化合物などの化学物質のことを指します。
アレルギーの原因物質が体内に侵入すると、セロトニン、ヒスタミン、アセチルコリン、サリチル酸化合物などの化学物質が免疫機能として体内から出されます。
こういった化学物質が体内から出る際に、眼や鼻に作用することでアレルギー症状を引き起こします。
この仮性アレルゲンによるアレルギー症状は「仮性アレルゲン」を体内に取り込んだことで発生するため、自身の食物アレルギーの有無は無関係だそうです。
また、これらの化学物質はアレルギーではなくてもアトピー性皮膚炎や蕁麻疹、呼吸困難などの症状を引き起こす恐れがあります。
仮性アレルゲンが原因のアレルギー症状の場合、血液検査をしても陽性反応がでない可能性があります。
トマトアレルギーの治療・対策
トマトアレルギーと一口にいっても、加熱したトマトなら症状が出ない、逆に完熟度が上がると症状が出るなどの場合があります。
トマトの加工食品のアレルギー表示対象項目には含まれていませんが、トマトアレルギーであったり疑いがある方はトマトが含まれているか必ず確認しましょう。
最近ではサプリメントや化粧品にもトマトの成分が入っている場合があるようなので注意が必要です。
トマトアレルギー含む食物アレルギーの治療は基本的に除去食を行います。。
アレルギー症状がでないように、適切な診断に基づいた必要最小限の除去食が理想です。
しかし人によっては多少食べても症状が出ない、調理法によっては問題ないなどの症状に差があるため、必ず医師と相談した上でどの程度の除去食にするかなどを決めましょう。
症状が出てしまった場合は抗ヒスタミン薬を服用し、アナフィラキシーショックに対してはアドレナリン自己注射を行います。
症状が出てしまったときの対応については事前に医師と相談しておきます。
まとめ
・腹痛や下痢があったり、唇や喉、口腔内がピリピリ、チクチクと痛いなと思ったらトマトアレルギーを疑った方が吉。
・トマトアレルギーの原因は「口腔アレルギー症候群」と「仮性アレルゲン」の2つが考えられる。
・加熱したトマトなら症状が出ない、逆に完熟度が上がると症状が出るなどの場合がある。
調味料でもウスターソースやケチャップ、ピザソース、パスタソース、ドレッシングなどさまざまなところでトマトは活躍しています。
アレルギー表示対象項目にも記載されていないので、都度自ら確認して自衛することが求められます。
どの程度のトマトであれば食べれるかは医師と相談した上で決めて、自己判断するのは避けます。