正座をして足がしびれた経験、誰でもあるのではないでしょうか。

あのくすぐったいような痛いような何とも言えない感覚、できれば回避したいもの。

 

どうして足がしびれるのか、どうすれば回避できるのか。

今回は正座をしたときの足のしびれ、その原因と対策をご紹介します。

解明された足のしびれのメカニズム

 

まずは、なぜ足がしびれてしまうのか、その原因から知っておきましょう。

原因さえわかれば、どうやって対策すればいいのかも見えてきます。

 

長時間の正座で足がしびれるのは、足が圧迫されて血流が悪くなるから。

足の上に上半身が乗っているのですものね、重くないはずがありません。

 

ですが実は近年まで、「しびれ」のメカニズムまではハッキリとわかりませんでした。

血流が滞るとどうしてしびれを起こすのか、明らかにされたのはつい最近、2016年のことだそう。

 

血流が悪くなり低酸素状態に陥ると、感覚神経にあるTRPA1という分子が過敏になります。

この分子は痛みセンサーの役割をしている分子で、過敏化するとしびれを引き起こすそうです。

ちょっと難しい話ですが、あのピリピリした感覚には「過敏」という言葉がぴったりのように思えませんか?

 

しびれは正座をしたときでなく、糖尿病や末梢神経の障害などでも起こる症状。

しびれのメカニズムが分かったことで、しびれを改善する薬の開発に期待ができそうです。

足がしびれやすい人の特徴とは

 


 

ところで、正座をしていても全然平気な人、見かけたことがありませんか?

正座をしている時間は同じなのに、スッと立ち上がることが出来る人がいたり、しびれて動けない人がいたり。

しびれには個人差があるようですね。

 

では、すぐしびれてしまう人、こんなことに心当たりはありませんか?

・普段から冷え性で、血行が良いとは言えない

・肥満気味である

 

普段から血流が悪い人は、正座によりさらに血流が悪化。

だからまわりの人より、しびれやすいのです。

体重が気になっている人は…足への負担が大きいことは、言うまでもありませんね。

 

でも冷え性や肥満は、すぐに改善できないこと。

法事の席などで正座をする機会があるのなら、これから紹介する方法を試してみてください。

美しい姿勢が足の負担を軽減

 

正座で足がしびれるのは、足の血流が悪くなるから。

原因がわかれば、対策案も思い浮かんできませんか?

そう、血流を滞らせないことが一番の対策です!

 

でも正座をする以上、足への負担は避けられません。

では、どうすれば負担を軽減できるのか?

 

実は正座は、ピシッと背筋を伸ばして座るのが一番。

一見気が張っていて疲れそうに見えますが、足への負担はこの姿勢で座るのが最小です。

楽に座ろうとすると、背筋も曲がってダラリとしてしまいがち。

ですが背筋の丸まった姿勢は、長時間の正座には向きません。

 

まずは背を伸ばし、きれいな姿勢で正座をしましょう。

それから、骨盤を前に傾けてください。お尻を少し後に突き出す感じです。

体重を前方にかけることで、足への負担が少なくなります。

足を動かして血流を確保

 

背筋をピッと伸ばしたら、左右の指先が少し触れ合うように足先を重ねて座ります。

足先の上下を入れ替える、小技を使っていきましょう。

 

下にしている足が疲れてきたら、足先の上下を入れ替えます。

このときに、さりげなくお尻を浮かせるのがポイント。

お尻を浮かせたときに足の指を握ったり開いたり回したり、少し運動ができればさらに効果的。

くれぐれも動きが不自然にならないよう、気をつけてくださいね。

正座アイテムを上手に使う

 

もしも座布団や正座イスが用意されているのなら、遠慮なく使いましょう。

ただし数に限りがあるので、本当に必要な人を優先することを忘れずに。

 

正座イスがなくても、座布団を上手に使えば大丈夫。

特に難しいことはありません。

座布団から足先がはみ出るように、やや後方に座るだけ。

足先が圧迫されずに余裕ができ、楽に動かすことが出来るようになります。

 

後の人におかしく思われない程度に足先を動かして、血流を滞らせないようにしましょう。

まとめ

 


 

・しびれのメカニズムが分かったのはつい最近。痛みセンサー分子が関係している

・冷え性や肥満気味の人は足がしびれやすい

・背筋の伸びた美しい姿勢で座ることが、しびれ対策の基本

・足先を動かして、血流が悪くなるのを防ぐ

・正座イスや座布団を上手に使う

 

最近では法事などの席ではイスを使うこともあり、正座をする機会は少なくなりました。

ですが豆知識として頭の片隅に入れておけば、いざというとき格好悪い思いをせずに済むかもしれませんよ。

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