年中スーパーに並んでいる果物といえば「バナナ」。季節物でもなく、安定して輸入ができることから大きな価格変動もなく、どのご家庭でも買い求めやすい果物ではないでしょうか。
また、栄養価が高く、比較的腹持ちすることから朝食、おやつの定番であり、数年前にはバナナダイエットが流行したこともありましたよね。
ただそんなバナナもあまりにも放置すると腐ってしまいますよね。また熟した時に出て売るシュガースポットや衝撃が加わった時に実が極端に柔らかくなってしまう打ち身など変色、変化しやすい果物でもあります。
そんなバナナにおける変化の中でも、実の中になぜか茶色い筋が入っていたという事例が報告されています。「この茶色い筋の正体は?食べて大丈夫なの?」という疑問にお答えします。
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バナナの栄養価
おやつの定番、朝食のお供とも言っても過言ではないバナナですが、ここまで愛されるのには豊富な栄養素があります。
バナナには、でんぷん、ブドウ糖、果糖、ショ糖などの糖質が含まれており、この糖質がエネルギーの源となっています。
そのため、お子様のおやつ定番だったり、スポーツ選手などが試合前に摂取する果物なのです。また、ナトリウム(塩分)を排泄する機能があり、長時間の運動による痙攣などを防ぐ働きもあるとされているカリウムも他の果物に比べて高いとされています。
他にもイライラを抑えるマグネシウム、ビタミンCやビタミンB群も含まれています。また免疫活性力や抗酸化力が非常に強く、がん予防や生活習慣病に効果があることも期待されているようです。
また、ダイエットにも効果的。100g(中くらいのバナナ本分)のカロリーは約86kcalと低カロリー。だいたいご飯1/2杯、6枚切り食パン2/1枚に相当されています。事実の脂肪燃焼を助けるビタミンb群、利尿作用のあるカリウムが豊富なためお腹の調子も整えてくれ、便秘気味な女性にはとても嬉しい果物ですね。
バナナの皮と実が変色する理由
そんな食生活に欠かせないバナナですが、やはり果物なのでとても変色しやすい…。
例えば、スライスしたバナナが茶色く変色するの見たことありませんか?これはバナナにふくまれるポリフェノールや酵素が原因。ポリフェノール類は実は空気中の酸素に触れると「酸化」という反応を起こすため見た目が黒くなってしまうのです。たとえ色が変わってしまったとしても食べることに関して問題はありません。ただ、パフェなどに盛りつけたりするときって見た目も大事にしたいですよね。そういう時にはスライスしたバナナにレモン汁、砂糖水などで変色を防ぐことができます。さっとくぐらせる程度でOK。
バナナの変色といえば皮に茶色い斑点が出る「シュガースポット」。これはバナナが成熟した時に糖度が高くなった証拠としてでてきます。栄養価が黄色い状態のバナナよりも高いとされており、特に免疫増強効果が普通のバナナに比べて8倍も違うんだとか!甘さも増すので、普通のバナナよりシュガースポットが出ている状態のバナナが好きな人も多いですよね。
バナナの茶色い筋の正体は?
ただシュガースポットとか空気に触れての変色は割とよくあり、食べても問題はありませんよね。しかし中には、皮を剥いてみたらバナナの変色が著しいものもあるようです。
バナナの皮をむくまでわからないのですが、たまにバナナの実に固めの茶色い筋が入っているものがあるようです。
同じ房のバナナには影響がなく、特に腐っている様子もないようですが、食べてみると硬くて全然美味しくありません。
これはバナナの水分や養分を運ぶ管が集中している導管や維管束が目詰まりし、周辺の組織が枯れて木質化したもののようです。他の房に問題がないのであれば、該当するバナナのみ食べないのが安全でしょう。この状態だけであれば正直あまり食べても問題はありませんが、みるに耐えない姿なので食べる気は起こりません・・・。
また別の原因として「モキリオ病」と呼ばれる状態であることも考えられます。これは花が落ちたところから雑菌が侵入し、果肉の中心が茶色〜黒色に変色し、非常に硬く樹脂臭がするようです。健康被害は出ていないようですが、食べても特に美味しくはないので食べないのが得ではないでしょうか。
まとめ
- バナナはエネルギーの源である糖質を始め、栄養素が豊富。
- ダイエットにも効果があり、便秘改善にも役立つ。
- 変色しやすいのが短所で、空気に触れると酸化する。
- シュガースポットは成熟したサインで甘みが増し、栄養価が高い状態。
- ごく稀にバナナの維管束などの導管が目詰まりし、木質化するものがある。
- 健康被害はないものの、美味しくはないため食べないのが得。
お手頃価格で栄養価が高いバナナ。お子様も好んで食べるかと思いますので、口に入れる前に状態をチェックするのはいいことかもしれませんね。