交通違反。もちろんそんな事する気は無いのだけど、ちょっとした気の緩みや、そのときの心理状況、どうしても急いでいる時など、身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。
運転免許を持ち、車を運転する人であれば、誰もがその可能性がある交通違反について色々と気になる疑問点を解消していこうと思います。
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交通違反で一番多い取り締まりは?
交通違反と聞いて何を思い浮かべますか?
スピード違反、駐停車違反、一時停止違反、信号無視、携帯電話使用、シートベルト無着用などなど、思い浮かぶ違反はたくさんあります。
そんな中でも交通違反件数で毎年1位になる違反、それが「スピード違反」なんです。
スピード違反の正式名称は「速度超過違反」と言います。
内閣府が発表している交通違反取締り件数で、スピード違反(速度超過違反)の件数は、
○平成27年は一年間で約175万件
○平成28年は一年間で約161万件
○平成29年は一年間で約148万件
と発表されています。
毎年減少はしていますが、それでも毎年かなりの数の違反者が捕まっています。
仮に平成29年の違反者が全て、法定速度から20km/h以上25km/h未満の速度超過で捕まったとすると、反則金は1件当たり15,000円なので、総額は約222億円にもなります。
1年に200億円以上のお金がスピード違反だけで支払われているのには驚きですね。
スピード違反で捕まった場合、超過した速度によって点数と反則金は異なり、超過した速度が大きければ大きいほど反則金は高くなり、違反の点数も高くなります。
法定速度に対して一般道で30km/h未満、高速道路で40km/h未満の速度超過で捕まった場合、「交通反則告知書」(青い紙を使用しているため、通称:青切符)が切られます。
これは比較的軽い違反に交付され、反則金は9,000円~35,000円となります。
青切符は反則金を支払えば刑事上の責任は問われません。
それに対して、一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上の速度超過で捕まった場合、「告知書」(赤い紙を使用しているため、通称:赤切符)が切られます。
これは比較的重い違反に交付され、最大で10万円の罰金、6ヶ月以上の懲役となり、一発免停(免許停止)となります。
赤切符は罰金刑(場合によっては懲役刑)となるため、刑事上の責任を問われる形となり、前科がつくことになります。
高速道路や有料道などで目にする「オービス(自動速度取締機)」。
この機械は法定速度に対して一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上の速度超過に反応すると言われています。(道路によって例外もありますが)
ですので、オービスを光らせてしまうと「一発免停」と罰金刑(悪質な場合は懲役刑)を覚悟した方が良さそうです。
なお、日本国内での最高速度違反は、2016年に法定速度100km/hの中央自動車道を235km/hで走行した、135km/hの速度超過だそうです。
事故が起きなくて本当に良かったですね。
スピード違反やその他違反で捕まった場合同乗者の責任は?
さて、次に気になることは、スピード違反で捕まった際に同乗者がいた場合、その同乗者への責任問題はどうなるのでしょうか?
まず同乗者とは、車に同乗している運転者以外の人を指します。
これは助手席も後部座席も関係ありません。
そして、基本的にスピード違反で捕まった場合、同乗者への罰則はありません。
同乗者の免許の有無も関係ありません。
スピード違反もそうですが、多くの交通違反では運転者のみが罰則の対象となっています。
運転手が速度を出しすぎたり、信号を無視したりしても、同乗者に車をコントロールすることは出来ませんよね。
ただし、同乗者が運転者に対して「もっと速く!」などの言葉で煽ったり、「速く行け!」など命令して速度を超過した結果事故が発生した場合は、道路交通法違反教唆(きょうさ)罪に問われる可能性があります。
友達や仲間と一緒の車に乗る際は、ちょっとした言葉の煽りだったとしても、事故が起きてしまうと自分も違反の対象になるかもしれないことは覚えておきましょう。
同乗者にも責任が発生する交通違反は?
交通違反で同乗者への責任が発生するのは、飲酒運転もしくは無免許運転の時が考えられます。
「車の運転者が公安委員会の運転免許を受けていないこと、または車の運転者が酒気を帯びていることを知っている状態で、自己を運送するために運転を要求・依頼して、当該運転手が運転する車両に同乗してはならない。」
(道路交通法第64条3項、同法第65条4項)
つまり、運転者が無免許もしくは酔った状態であることを知りながら、その人に運転を依頼して、その車に同乗した場合は違反となり、同乗者も罰則が適用されます。
飲酒運転と無免許運転の同乗者への法定刑は下記になります。
○運転者が無免許
「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」
○運転者が飲酒
・酒気帯び(呼気中アルコール濃度「0.15mg/L以上」)
「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」
・酒酔い(まっすぐに歩けないや、客観的に見て酔っている状態)
「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」
ちなみに無免許運転も飲酒運転も、運転者への罰則はこれよりさらに重いものになっています。(当たり前ですが)
運転で捕まった時の同乗者の責任まとめ
・年間で一番多い自動車違反は「スピード違反(速度超過違反)」である。
・交通違反を起こした場合、基本的には同乗者への罰則はない。
・ただし、同乗者が運転者を煽ったり、命令して違反をさせた場合は道路交通法違反教唆罪として罰則の対象となる場合がある。
・無免許運転や飲酒運転の場合、運転者の状態を知っている状態で車に同乗すると同乗者にも重い罰則が課せられることがある。
・飲酒運転はダメ!絶対!
・安全運転で楽しいドライブを!