「なんか最近疲れがたまってるな~」というときって、温泉に行きたくなりませんか?
温泉に浸かるだけで気分がリフレッシュできたり、疲れがとれてしまうのは、不思議でもありますよね。
その温泉の効能を利用して病を治す、「湯治」という治療法があります。
天然の温泉成分を皮膚から体に取り入れるので、薬のような副作用がないのは安心ですよね。
でも副作用ではないのですが、湯治を開始してから気分がすぐれなくなったり、体調が悪くなってしまうことも実はあります。
温泉の成分は病気に効くはずなのに、なぜ体はそのような反応をしてしまうのでしょうか?
そこで今回は、湯あたりの症状、湯あたりしてしまった後はどうすればいいのか、その対策と注意点について紹介していきます。
対策と注意点を心得ておき、湯治中もし体調が悪くなっても、落ち着いて対処してくださいね。
Table of Contents
湯あたりの症状はどんなもの?
湯あたりとは、湯治をおこなっている人に現れる様々な体調不良のことをいいます。
具体的には、全身のだるさ、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、寒気、食欲不振といった症状が含まれます。
これらは湯治を始めて、2、3日から1週間後に出てきます。
なので湯治を始めたその日のうちにこのような症状が出るのは、湯あたりとは違いますね。
ところで「湯あたり」と「のぼせ」、「湯疲れ」の違いとは何かご存知ですか?
湯あたりは湯治によって現れる症状ですが、のぼせは単に、温泉や家庭のお風呂で入浴をした人に起きることです。
熱い湯船に長時間浸かってしまい血圧が上がり、めまいや立ちくらみ、動機などの症状が出てきます。
湯あたりと湯疲れの違いは、症状が出てくる日数にあります。
症状の内容はほぼ同じですが、湯あたりは温泉に入り始めて2~3日後からに対して、湯疲れは温泉に入った当日や翌日に体調が悪くなったりします。
私もたまに日帰りや1泊の旅行で、温泉に入りすぎて少し体がだるくなってしまうのですが、そのとき「湯あたりした~」と思っていました。
でもこのときは、「湯疲れ」が正しかったんですね。
どうして湯あたりしてしまう?
まず湯治をおこなっている人の持病が原因のときがあります。
たとえば、更年期障害、自律神経失調症、バセドウ病や多血症が持病の人は湯あたりしてしまう傾向があるようです。
食後は血液が胃や腸に集中していますし、運動直後は心拍数や血圧が上がっています。
なのでこの時間帯に温泉に入るとより体に負担がかかり、湯あたりしやすくなります。
温泉の成分にも原因があります。
硫黄泉、酸性泉や放射能泉など、刺激が強い温泉を利用したとき、湯あたりが起きやすいとも言われています。
湯あたりしないための対策とは?
温泉に浸かる前、浸かり方、浸かった後、それぞれのタイミングで大切なことがあります。
まず先ほども紹介しましたが、食後や運動直後の入浴は内臓に負担がかかるので、避けるようにしましょう。
また脱水を防ぐため、温泉に入る前、入った後には水分補給をしてくださいね。
温泉へはいきなり入らず、かけ湯を忘れずにおこないましょう。
心臓から遠いところから、足、手、お腹とかけ湯をし、徐々に体をお湯の熱さに慣れさせるといいですね。
その後も、足湯、半身浴をしてから、全身でお湯に浸かるようにしましょう。
湯あたりした後の注意点は?
温泉に入っているときに体調が悪く感じたら、すぐにあがりましょう。
冷えないよう体をしっかりと拭き、脱衣所の椅子に座って休んでください。
少し落ち着いたら部屋に戻って横になり、脱水症状の可能性もあるので、水分をとったほうがいいです。
そしてその日の入浴はそれで終わりにし、体の様子を見ましょう。
温泉からあがったあと体調が悪くなった場合も、その日はもうお湯には浸からず、部屋で休んだほうがいいです。
湯あたりの症状は、体が毒素を抜いているという湯治の効果が出ているサインでもあります。
丸1日温泉に入らず様子を見て、体調が戻らないようであれば、その温泉の成分が自身の体に合っていないということかもしれません。
なのでその場合は主治医に相談することをおすすめします。
まとめ
湯あたりとは湯治を始めてから2、3日~1週間後に出る症状のことで、全身のだるさ、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、寒気、食欲不振などがある。
湯あたりになる原因は、持病、温泉に入るタイミング、温泉成分のときもある。
入浴前後には水分補給をし、入る前はかけ湯を忘れずにおこなう。
もし湯あたりしてしまったら、丸1日様子を見て、回復しないようなら主治医に相談する。
温泉に入ると、自分が思っている以上に体力を消費します。
決して無理をせず、その日の体調をよく把握して、湯治を続けてくださいね。