日本は世界一の長寿国となり、歳をとっても元気で若々しい人も多いですね。
しかし歳をとると身体の衰えには逆らえません。
そこで筋トレをはじめる中高年の人たちも増えているようです。
しかし高血圧の人が筋トレをはじめてしまったらどうなのでしょうか?
日本では1000万人以上の患者がいる高血圧症。
血管に負荷のかかる病気ですが、その状態で筋トレを行ったら…?
高血圧の人が筋トレをはじめるのは危険?筋トレで高血圧は悪化する?といった疑問にお答えします。
Table of Contents
高血圧ってどんな病気?症状?
高血圧の人には筋トレが危険なのかという本題に入る前に、そもそも高血圧の状態や症状についてお話いたします。
そもそも血圧とは心臓から送り出された血液が、動脈を通るときに血管の内壁を押す圧力のことを指します。
血液とは血管を通って酸素や栄養素の運搬、老廃物や炭酸ガスなどの排出を行います。
そのため血管と血液とは障害がなく、スムーズに行き来できる状態が理想ですね。
長期的に圧力が強まり、血管にダメージが入ると血管はどんどん脆くなっていきます。
血管が脆くなっていくと修復機能が働き血管が厚くなり動脈硬化などに至る恐れもあります。
そうすると血液の流れが悪くなって心臓や脳などに深刻な病気を引き起こす可能性も出てきます。
このように高血圧と一口にいってもさまざまな病気を引き起こすことがあるのが怖いところです。
高血圧と聞くと「死に至ることはない」「だから深刻ではない」と思われがちですが、さまざまな病気の引き金になったり悪化させたりすると考えれば非常に怖い病気です。
高血圧症ではなくても高血圧の体質の人もいます。
どちらとも血管や心臓、脳などに負荷をかけないためにも上手く付き合っていくことが大切です。
そのため「運動をして体型を綺麗に保ちたい!」という人も、運動と高血圧の付き合い方を考えていきましょう。
高血圧に筋トレは危険?
筋トレは呼吸を止めて瞬時に力を入れる運動なので、血管には非常に大きな負担になります。
前述した通り、長期的に高血圧になっていると動脈硬化を起こしている恐れがあります。
動脈硬化は血管が厚くなる分、柔軟性が落ちているので大きな負荷がかかると対応できずに裂けてしまったりする恐れがあるのです。
もし筋トレが好きであったり必要だと思う場合は、食事と有酸素運動で血圧を安定させた上で筋トレをするといいですね。
しかし全力でやるのではなく、息を止めないように意識しながらゆっくりと行うといいかと思います。
おもりの重さや負荷なども7~8割程度にしておくとより安心です。
体調と相談しながら行っていくことが大切です。
高血圧でも安全にできる運動は?
つまり高血圧に運動は困難?と思われてしまうかもしれませんがそんなことはありません。
逆に運動をあきらめてしまうと生活習慣病になってしまう恐れがあるので、運動は積極的に行いましょう。
生活習慣病のなかでも怖いのがメタボリックシンドローム。
血中のコレステロールや中性脂肪が増えることで血液がどろどろになり血流が悪化します。
血管の狭窄が起こり、血圧を上昇させてしまう恐れもあるのです。
そのため高血圧の人は運動をしないのも高血圧を悪化させてしまう可能性があります。
前述した通り、高血圧と運動の付き合い方を考えていけば、健康的に運動をすることも可能です。
高血圧の人におすすめの運動はウォーキングやジョギング、水泳、自転車などの有酸素運動です。
筋トレなどの無酸素運動は呼吸を止めて力を入れるような瞬発力が必要になってくるため、高血圧の人には向いていません。
有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、心肺機能も活性化されるので新陳代謝が高まります。
血流が良くなり中性脂肪値が下がるので血圧が低下する効果が期待できます。
有酸素運動は長時間ゆったりと運動するイメージをしていただけるとわかりやすいかと思います。
筋力や瞬発力はほとんど求められません。
そのため血管へのダメージも少なく、血圧上昇も防げる運動法です。
まとめ
・高血圧の人は血管に負荷のかかる筋トレは体調と相談。
・高血圧が悪化すると他の病気を引き起こす可能性がある。
・しかし運動をしないのも高血圧などを悪化させる恐れがある。
・高血圧の人には有酸素運動がおすすめ。
「高血圧って怖くない病気」と思いきやそんなことはありません。
全身に張り巡らされている血管にダメージが入るとその他の臓器や組織にも影響があります。
完全に筋トレがご法度なわけではないので、血圧を安定させる生活を送って筋トレをすることも可能です。
健康的に長生きするためには必ず適度な運動は必要なので、体調と相談しながら付き合っていくことが大切ですね。