香辛料の一種であるローリエ。
ギリシャ神話の、古代ローマオリンピックの勝者に捧げられる冠に使われていることでも有名ですね。
現代ではドライフラワーにしてリースやガーランドに使用している人も多いです。
そんなさまざまな使い道があるローリエですが、食べたときの効果・効能はどんなものがあるのでしょうか?
ローリエはどんな植物で成分があるのでしょうか?
適切な保存方法や食べ方もあわせてご紹介します。
Table of Contents
ローリエってどんな植物?成分?
ローリエはクスノキ科ゲッケイジュ属に分類される月桂樹の葉を乾燥させたもので、香辛料の一種です。
清涼感のある香りが特徴的です。
乾燥させた葉は生の葉に比べて香りが強いため、肉料理の臭み消しや煮込み料理のスパイスとして利用されることが多いです。
そのため、和食料理のような素材の味・香りを楽しむ料理にはローリエは向いていません。
ローリエにはビタミンA、B群、C、カルシウム、マグネシウム、鉄といった成分が含まれています。
たんぱく質、脂質、炭水化物といった栄養素はほとんど含まれません。
エッセンシャルオイル(植物が持つ特有の揮発性の油)にはシオネール、リナロール、オイゲノールといった成分が含有されています。
ローリエの効果・効能
ローリエの優れた効果・効能といえばエッセンシャルオイルに含まれるシオネール、リナロール、オイゲノールといった成分です。
シオネールはよもぎにも含まれている成分です。
末梢血管を拡張して血液循環を改善する効果があり、血液の滞りで起こる症状に対して有効です。
他にも脳神経を鎮静化させ、イライラや不眠を解消する精神安定の効果、胃液などの消化酵素の分泌促進といった効果もあります。
リナロールはベルガモッド系の柑橘類、ジャスミン、ラベンダーなどにも含まれる成分です。
鎮静化作用、抗不安作用、血圧降下作用、抗ウイルス作用、抗真菌作用といった効果が優れています。
ニキビや水虫の改善、フケや脱毛が気になるときに効果的とされています。
毒性の少ない成分ですが低血圧の人や集中したいときには不向きな成分です。
オイゲノールはホメオパシー(同種のものが同種のものを治すという原理に基づく治療術の体系)や自然療法で注目される成分です。
歯や歯茎の痛みや不快感の緩和、虫歯・口臭予防、あらゆる感染症への予防効果、抗菌作用、殺菌作用などに優れています。
肌の血流改善効果も期待できるため、肌のたるみやしわ、老化の予防を抑え、抗菌作用でニキビ改善にも有効です。
美肌への効果が強い成分ですね。
ローリエのおススメの食べ方と保存方法
カレーやロールキャベツなどのレシピには必ずといっていいほど登場するローリエですが、長時間煮込んだり刻んだりすると香りが強すぎたり、苦味が出るので注意が必要です。
しかしローリエを半分に折って使うとエッセンシャツオイルが染み出しやすくなるので、ローリエの成分を最大限に生かせます。
また、折って使うことで少量のローリエでも高い効果を引き出せます。
また、パウダー状のローリエは肉や魚に刷り込んで使います。
エッセンシャルオイルは液状であり、水より軽く、不溶性であり親油性(脂肪油などに溶ける性質)です。
そのため肉や魚と一緒に調理すると、香りや効果・効能が強く引き出される性質があります。
ローリエを保存するときは「水分を与えない」「熱を加えない」というのが鉄則です。
水分や熱が加わるとせっかくの香りやエッセンシャルオイルが飛んでしまいます。
香りだけではなく効果・効能が損なわれるのでジップロックで密閉して冷蔵庫で保管しましょう。
また、保存しているときに破れてしまったり折れてしまうと香りやエッセンシャルオイルが劣化しますので、丁寧に扱います。
ローリエのまとめ
・クスノキ科ゲッケイジュ属に分類される月桂樹の葉を乾燥させたもので、香辛料の一種。
・ローリエにはビタミンA、B群、C、カルシウム、マグネシウム、鉄といった成分が含まれている。
・エッセンシャルオイルにはシオネール、リナロール、オイゲノールといった成分が含有されている。
臭み消しや煮込み料理のアクセントとしての効果しかないと思っていましたが、ローリエにはさまざまな効果・効能がありますね。
香りだけではなく、成分も存分に生かして調理したいですね。
肉料理や魚料理にはぜひ使ってみてください。
また、エッセンシャルオイルには防虫効果もあるので部屋にドライフラワーとして飾っておくだけでも効果が期待できます。