運動をした時、たまに太ももをつって、すごく痛い思いをしたことがありませんか?
水分や電解質が不足すると、血液の流れが悪くなり筋肉を収縮させる働きが鈍くなるため、けいれんが起きやすくなります。
これを「こむらがえり」と言います。
こむらがえりはふくらはぎで起こる事が多いのですが、太ももや足首でもなるんですよ。

太ももがつった時は、水やスポーツドリンクを飲むことで多少改善されますが、台所や冷蔵庫まで動けない!なんてことも考えられますよね。
なんとか痛みを和らげるにはどうしたらいいのでしょうか?

また、ふくらはぎならアキレス腱を伸ばす動作で改善されますが、太ももの場合はどのようなストレッチをしたらよいのでしょうか?
ここでは、太ももがつったときにすぐできる効果的な対処法をご紹介します。

太ももの前側がつった場合の対処法は?


脚がつったときはやたらと筋肉をもんだり、動かしたりすることは避けましょう。こむらがえりは急に起こるので、パニックになって脚を動かしたくなるものです。でも、落ち着いて対処するように心がけましょう。

太ももの前側は、大腿四頭筋という4つの筋肉から構成されています。その内訳は、大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、中央広筋(ちゅうおうこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)から成ります。

これらの筋肉をしっかり伸ばすためには、つった脚だけを折りたたんで正座をするような姿勢をとり、そのまま仰向けに寝るような形にすると太ももの前の筋肉を伸ばすことができます。背中を地面につけることができない場合は、肘をついて背中を反らせるようにすれば充分です。ゆっくりと筋肉を伸ばして、こむらがえりが収まるのを待ちましょう。

また、太ももの内側(内転筋)がつった場合には、座った状態から脚を開いて前屈する姿勢をとると、内側の筋肉を伸ばすことができます。これも立ち上がらずにできるストレッチですので、試してみてくださいね。

太ももの後ろ側にこむらがえりが起きたときにはどうすればいい?


太ももの後ろ側の筋肉は、ハムストリングと呼ばれ大腿二頭筋(だいたいにとうきん)・半膜様筋(はんまくようきん)・半腱様筋(はんけんようきん)の3つから構成されています。これらの筋肉はお尻から膝の下にまでつながっているので、脚の関節を動かすことに大きく関係しています。特に陸上の短距離選手なんかは、このあたりの筋肉が物凄く発達していますよね。

こむらがえりといえば、太ももの前側よりむしろ、後ろ側の方がつってしまう方のほうが多いのではないでしょうか。この筋肉がつってしまった場合、座った状態で脚をのばして体を前に倒すと筋肉を伸ばすことができます。イメージとしては、手をつま先に伸ばすのではなく、おへそを太ももにくっつけるようにするとハムストリングがしっかり伸びますよ。

また、立った状態であれば、イスなどにつった足のかかとをのせて、同じように前屈してみましょう。ここでも、おへそを太ももに近づけるイメージで行うとしっかり伸ばすことができます。

ストレッチ以外の対処法は?


しっかりと伸ばしたけれど「まだなんだか違和感がある…」という方には、お風呂や湯たんぽ、使い捨てカイロなどで温めることをオススメします。こむらがえりは筋肉の血流不足が一因ですので、冷やすよりも温めた方が効果アリです。お風呂に入った場合は、上がった後の水分補給をお忘れなく。

つった部分を温めながら、筋肉をほぐすようにやさしくもんであげてください。そうすると徐々に筋肉が柔らかくなっていくことでしょう。冷え性の方は特に血流が不足しやすいので、寝るときには足元をしっかりと温めておいてくださいね。

まとめ

  • 太ももの前がつったら、脚を折りたたんで仰向けになって筋肉を伸ばす
  • 太ももの後ろがつったら、脚をのばしておへそを太ももにつけるように前屈する
  • 筋肉を伸ばしても違和感が残ったら、お風呂や使い捨てカイロで温める

こむらがえりは突然襲ってくるものです。急に起こってもパニックにならないように、あらかじめ対策方法を頭に入れておいた方が良いですね。

おすすめの記事