「キャッサバって何?」と思う人が多いかもしれませんが、タピオカといわれると知っている人は多いのではないでしょうか?
女子高生などの間では長い間タピオカブームがありますね。
そんなキャッサバってどんな植物?
毒性やアレルギーはないの?
美味しい食べ方は?
キャッサバのさまざまなことを調べましたのでご紹介します。
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キャッサバとは?
キャッサバはキントラノオ目トウザイグサ科イモノキ属の熱帯低木で、根茎のある芋類になります。
キャッサバはアフリカを中心に主食として食べられており、家畜の飼料、工業の原料としても用いられています。
生産量の95%が食用となっています。
サンアンドレス遺跡からキャッサバの花粉が出土しており、キャッサバの歴史は6600年にも及ぶそうです。
マヤ遺跡ではキャッサバの栽培の証拠が発見され、その歴史は1400年。
キャッサバが世界的に広まったのはコロンブスの新大陸発見以降といわれています。
日本でも戦後の食糧難の際にサツマイモの代わりとしてキャッサバが食べられていました。
キャッサバは栽培が非常に簡単なため、世界中の熱帯のどこにでも栽培されています。
特にナイジェリア、ブラジル、インドネシア、タイで盛んに栽培されています。
茎を地中に指すだけで初根し、そのまま育成してくれます。
室内の観葉植物としても人気です。
そのため日本でも自宅栽培が可能です。
品種としては大きく分けて苦味種と甘味種の2種類あります。
苦味種はでんぷん源作物として栽培され、甘味種は毒抜きをした上で加工し食用にされます。
キャッサバの毒性やアレルギーについて
前述しましたが食用の甘味種には毒性があり、毒抜きをしたあとにふかしたり蒸したり、茹でたりすることで食べられます。
キャッサバの芋には青酸配糖体という化合物があり、水に浸したり加熱することで解毒する必要があります。
現在では毒性の低い品種もさまざまつくられています。
青酸配糖体は別名、シアン配糖体とも呼ばれます。
青酸配糖体は猛毒であり、食中毒の原因にもなるので必ず解毒した上で食します。
キャッサバ以外にもアーモンドや梅、桃などの植物にも青酸配糖体が含まれます。
そのため輸入規制がかかっていて日本では生のキャッサバが店頭に並ぶことはありません。
キャッサバからタピオカ粉がつくれますが、小麦粉アレルギーの原因になりやすいグルテンがなく、たんぱく質も少ないためアレルギーにはなりにくいとされています。
しかしキャッサバは芋類なので芋類アレルギーの人はどうなのかと調べてみましたら、芋類や豆類にアレルギーを持つ人の代替食品としてタピオカが使用されているそうです。
かといって完全にアレルギーがないというわけではないので、キャッサバが使われているもので腹痛などが起こった方はアレルギーがあるかもしれません。
キャッサバはアレルギーと無縁と考える医師もいれば、アレルギーは起こり得ると考える医師もいますので信頼できる病院へ相談してみましょう。
キャッサバの美味しい食べ方
キャッサバは料理のとろみつけやもっちりとした食感を出すためにさまざまな料理に用いられています。
代表的なものはタピオカで、キャッサバの根を水に溶かしながら粉砕し、繊維質を漉してでんぷん質を抽出したのがタピオカ粉になります。
その他にはライスペーパーやビーフン、ミスタードーナツのポン・デ・リングなどにも使用されています。
日本では静岡県や沖縄県でキャッサバの栽培がされています。
そのため日本でも馴染み深い食材のひとつであるかと思います。
加工食品だけではなく、キャッサバのきんぴらや焼き芋、ジンギスカン、煮物、すき焼きなどに入れても美味しいそうです。
キャッサバは歯ごたえがあり煮崩れしないため加熱しすぎても美味しくいただけるそうです。
甘くはないので存在を主張しすぎず、さまざまな料理に合うようです。
キャッサバは炭水化物、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンといった栄養素が代表的です。
身体を動かす栄養素や脳卒中の予防、骨密度増加、血圧の維持、神経の興奮を抑える効果が期待できます。
身体や脳、骨、血管などさまざまな部位に渡り必要な成分が豊富に含まれています。
まとめ
・キャッサバは熱帯でよく栽培されている根茎のある芋類ですが、栽培が簡単なため日本でもつくられている。
・青酸配糖体という猛毒があるので生食禁止。
・タピオカやライスペーパー、ポン・デ・リングなど馴染み深い加工食品にも用いられている。
青酸配糖体が含まれているので、ただの芋類と思っては危険ですね。
簡単に家庭栽培できますが、生食は避けて必ず解毒してから食べてください。