2019年10月29日、吉本興業に所属するタレント「ミキ」に京都市のツイッターPRで1ツイートにつき50万円、合計で100万円の報酬が支払われていたことが分かった。
【1投稿50万円 ステマ巡る乖離】https://t.co/xdmcLZVLJI
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) October 28, 2019
京都市が、市の施策を吉本興業に所属する「ミキ」にツイッターでPRしてもらうため、ツイート1回につき、50万円を支払う契約を結んでいた。専門家は、市、吉本興業と一般人との常識の乖離(かいり)を指摘。
- そもそもミキって誰? 吉本の芸人さん?
- ミキがPRで行ったツイートとは?
- 1ツイートに50万円の税金投入はありなのか?
- 楽に大金を稼げてずるい? 台頭するインフルエンサーとステマ問題
- 朝のスッキリで加藤が擁護の意思を表明
などについて解説していきますね!
そもそもミキって誰?吉本の芸人? 京都市に頼まれて何をツイートしたの?
ミキとは吉本興業(当時はよしもとクリエティブ・エージェンシー)に所属する兄弟漫才コンビのこと。
兄の昴生(33)と弟の亜生(31)の二人で結成されているコンビ。
今回はこの漫才コンビに京都市が2018年の京都国際映画祭をPRするために計100万円を支払う契約をしていたことがわかりました。
問題になっているツイートがこちら。
ミキ 昴生 兄@mikikouseianiのツイート
今日から京都市営地下鉄各駅に京都市と京都国際映画祭のコラボポスターが掲示されています!
— ミキ 昴生 兄 (@mikikouseiani) October 6, 2018
ミキのポスターは烏丸御池駅に!
他のポスターも探してみてくださいね~!
今くるよ師匠のスペシャル構内アナウンスも…?! #京都市盛り上げ隊 #京都国際映画祭2018#コラボポスター#京都市営地下鉄 pic.twitter.com/vzPA11fop7
大好きな京都の町並み!!
— ミキ 昴生 兄 (@mikikouseiani) October 10, 2018
京都を愛する人なら誰でも,京都市を応援できるんやって!詳しくはここから!https://t.co/RhD4NvLfZJ#京都市盛り上げ隊#京都国際映画祭2018#京都市ふるさと納税 pic.twitter.com/CII8YFMvPJ
これらのツイートの下には京都市がリプライ欄でPRを行っている。
京都市へのふるさと納税~京町家の保全及び継承~
— 【公式】京都市ふるさと納税 (@kyotocityzaisei) April 30, 2019
京町家を,一緒に守っていただけませんか。
京町家を守り,京都を魅力あるまちとして磨き続けるためにも,御支援をお願いいたします。https://t.co/2Gi1kEUW3Vhttps://t.co/Nev6PrRLmyhttps://t.co/WYQXqmzw1w
ミキ 亜生 弟@mikiaseiのツイート
京都最高ー♪みんなで京都を盛り上げましょう!!
— ミキ 亜生 弟 (@mikiasei) October 10, 2018
京都を愛する人なら誰でも,京都市を応援できるんです!詳しくはここから!https://t.co/uxCaL6EMwL#京都市盛り上げ隊#京都国際映画祭2018#京都市ふるさと納税 pic.twitter.com/wiw23l9DV1
これらのツイートは京都市が昨年の京都国際映画祭をPRするために吉本興業に依頼したときのもの。
「大好きな京都の街並み!
京都を愛する人なら誰でも、京都市を応援するなら誰でも、京都市を応援できるんやって!詳しくはこちら!」といった京都市のPRツイートとなっている。
このツイートに税金100万円を投入した京都市への不満が市民を中心として広がっている。
また、このツイートには#京都市盛り上げ隊、#京都市ふるさと納税、#京都国際映画祭2018のハッシュタグが付いていることがわかるが、
PR広告であることは明示されていない。
ネットではミキのこのツイートはステマではないのか?とする声も。
ミキってステマ芸人だったのか…
— Hanako Kobe (@HanakoKobe) October 28, 2019
ツイッターのつぶやきに京都市が税金100万を支払った? 国民の税金をツイッターに使うのはどうなの?
ツイートに税金100万円を使うのは問題ではないか?との声が市民やネットで上がっている。
ワンタッチのツイートで50万円は高いのか?
スッキリで加藤浩次はミキを擁護する意図のコメント
2019年10月29日の朝のコメンテーター加藤浩次は
・ミキのこのツイートはブランドを用いたものであり、観光大使やCMと考えれば高すぎるとは言えない
・そもそもミキではなく吉本に支払われたのではないか?
との意見も述べていた。
「(ミキは)PRをつけていなかっただけ。そう考えるとミキかわいそうだよ。
ミキがかわいそうすぎる。ミキがやったみたいになっているけど、吉本興業から依頼された仕事でしょ?
吉本のマネージャーらが『これ(仕事)をツイートしてください』って言ったときに、
『ハッシュタグ(#)PRを忘れないでくださいね』って会社が言うべきじゃない?
ミキに仕事をやらせているんだから。2人はなんにも悪くない」
(朝のスッキリにて加藤浩次が擁護)
ただ、他の出演者に「今回の問題はPR広告という表記がないことにあるのでは」と意見を述べられている場面も。
1ツイートで50万円に抵抗感を感じる一般人からすると、血税をPRツイートに利用されていい気がしないのは自然かもしれない。
そしてもう一つの問題点はこれがステマなのかということ。
PRツイートなのに裏でお金をもらってステマするインフルエンサー問題 無法地帯化するツイッター
ミキのツイートに報酬が支払われたことが今回話題になっているが、
そもそも近年はこうしたPR広告を有名人やネットで影響を持つインフルエンサーと呼ばれる人に
お金を払って拡散依頼するステルスマーケティング(通称ステマ)が蔓延している。
そもそもツイッターには「プロモーション機能」と呼ばれる広告機能が存在する。
この機能を使うと、ツイートの下には「プロモーション広告」と表記される。
今回吉本やミキがこの機能を使ってツイートを拡散していたのかどうかはわからないが、もしそうだとしたら拡散時は広告であることが明記されていたはず。
しかし、このプロモーション広告機能は広告費を払っている間にしか適用されない。
広告としての利用を終えたツイートが残っていた場合、そのツイートにはプロモーション広告とは表記されない。
このことを利用し、最初は広告費を使いツイートを拡散。
その後、広告表記を外して自然なツイートに見せかけるなどの手法がツイッターで蔓延している。
さらに、今年になって、「リツイート&フォローすれば100万円を当選者にプレゼント」などとする怪しいプレゼント企画(その実態は露出度を増やすための広告)がツイッターでよくみられる。
実際にはプレゼントされることはなく、拡散露出だけをさせるものや、プレゼントは行われているように見えるが、受け取り手も企画主が雇ったサクラや別アカウントの場合も・・・
インスタグラムでも同様のステルスマーケティング被害が多々見られており、最近はこうした流れを受けて、いいね数の表示なども廃止された(いいねやリツイート数やフォロワー数が情報の信頼度の指標となるため)。
SNSやマーケティングが無法地帯化していますね・・・
こうした影響力の拡散、利用を狙う人々は後を絶たないが、今回のミキの件はこうしたツイッター事情も併せて考えると問題に感じる人が多いのもうなずける。
ミキや吉本への報酬価値は妥当なのか?税金を使うのは許されるのか?
今回のツイートはステマだろうか?
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