総理大臣は国会議員のなかから選出され、国会議員特別職に相当します。
警察官や自衛官と同じく、総理大臣や国会議員は公務員にあたります。
公務員の給料は法律によって決められていますが、どのくらいもらえるのでしょうか?
日本の総理大臣の給料・生涯賃金
総理大臣の気になる給料は、内閣官房のホームページで確認できます。
平成29年の総理大臣の年収は4064万円でした。
月給241万9000円×12ヶ月=2902万8000円。(地域手当18%加算)
賞与581万円×2回=1162万円。
以上が詳しい内訳です。
しかし平成23年3月11日におきた東日本大震災の復興財源に充てるために、平成26年度の総理大臣の給料・賞与は30%減額されました。
そのため平成26年度の総理大臣の年収は2864万円となりました。
さらに平成27年度より、総理大臣と各国務大臣の給料が引き下げられ、年収は一般国会議員と同等の給料になったそうです。
総理大臣は国外へ出張することも多いですが、そういった旅費・交通手当は給与や年収に加算されません。
こういった経済面での厚遇だけではなく、警察官の身辺警備、私邸の警備などの一般人では受けられない厚遇を受けています。
やはり国のトップですから、国の威信を守るためにもこういった対応が大切です。
総理大臣の給与や年収を見て高いと思いますか?安いと思いますか?
天皇陛下より任命された国のトップであり、24時間365日緊急時の布告発令、災害緊急宣言、自衛隊の最高指揮監督などの総指揮を執り行う必要があります。
年収4064万円というのは時給換算すると決して高いとはいえないのかなと思います。
国会議員の給料・生涯賃金
「国会議員の給料が高すぎる」という意見はよく耳にします。
実際に「日本の国会議員の年収は世界一」といわれているそうです。
そんな国会議員の給与・年収は具体的にいくらくらいなのでしょうか?
国会議員の給与は正式には「歳費」と呼ばれ、月額129万4000円と「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」で定められています。
ボーナスにあたる「期末手当」は年2回、合計635万円支給されます。
合計すると2187万8000円になります。
「意外と少ない?」と思われるかもしれません。
しかしこれらに加え、月額100万円の「文書通信交通滞在費」が支給されます。
月額65万円の「立法事務費」も支給されるので、総合すると年収は4167万8000円となります。
総理大臣の給与に比べ、国会議員の給与に対して不満がある国民が多いかと思います。
国会審議中に居眠りをしたり、税金の使い道が不透明、裏金問題などさまざまな問題が取りざたされています。
世間的に国会議員の給与に対する不満があるのは、こういった態度や能力に見合っていないというところにあるのかと思われます。
国会議員の給与の高さといえば、第1位が日本、第2位がアメリカ1570万円、第3位がカナダ1260万円、第4位がドイツ1130万円だそうです。
確かに日本の国会議員は桁違いに給与が多いですね。
30~40代の日本人女性100人に対して「国会議員の給料は年収にしてどのくらいが妥当か」というアンケートを行った団体があるそうです。
その結果、「539.3万円くらいが理想的」と出たそうです。
約40%の女性が「国会議員の年収は500万円が妥当」と判断し、続いて多かったのが「600~800万円が妥当」との意見でした。
約8%の女性は「1000~2000万円でも良い」との意見でしたが、その理由として「仕事の能力によって減らすべき」「国民のために気概と責任、プライドを持ってほしい」とのことでした。
国会議員の給料は一般市民の血税から出ています。
それに見合った働き、責任を持っているなら現在の給料でも妥当という意見が多いようですね。
しかし「果たして給料に見合った働きをしているのか?」という疑問が拭えません。
その不透明さ、ニュースなどで取りざたされる問題の多さから「国会議員の給料は高すぎる」と不満があるのかと考えられますね。
一般市民が納得する政策案を成立させている状態であれば、これほどまでの不満はでないのかなと思います。
まとめ
・平成29年の総理大臣の年収は4064万円。
・平成27年度より、総理大臣と各国務大臣の給料が引き下げられ、年収は一般国会議員と同等の給料になった。
・国会議員の給与は正式には「歳費」と呼ばれ、月額129万4000円と「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」で定められている。
・国会議員の年収は総合すると4167万8000円となる。
総理大臣の給与は法律で定められているので法改正をされれば上下するのが基本ですが、給与から震災復興支援などとして引かれることもあります。
一方、「国会議員は総理大臣より好待遇なのでは?」とすら疑問が残ります。
一般市民では到底考えられない給与だからこそ、それに見合った働きや責任を持ってほしいですね。